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瀬戸際の逆転

負ければ自力優勝の可能性が消える阪神が、粘り抜いた末に最終回の逆転で際どく勝ち、独走の首位広島に一矢報いた。
             
プロ未勝利のルーキー阪神先発・小野は立ち上がり僅か2球で2点を失う。初回  田中に初球 中前安打を許した後 2番 菊池にも1球目を右に打たれてライトスタンドへの先制 11号2ランとなった。

今季無敗の広島先発・大瀬良に対する阪神は、初回二死1・2塁で5番 中谷が三振。2回表二死2・3塁も1番 西岡が遊飛に打ち取られてチャンスを生かせない。それでも3回表には無死1塁に三ゴロ失策で出塁の上本を置いて3番 福留が右越えの10号2点本塁打を放ち、同点に追いつく。

「打ったのはカットボール。点を取って早く追いつくんだと思っていたので、まずは早い段階で追いつくことが出来て良かった。またここから次の1点を取りに行く」。福留孝介外野手は、コメントに一層の気合いを込めていた。

5回表  阪神は3四球と突如制球を乱した大瀬良から一死満塁のビッグチャンスを作る。ここで金本監督は2打席連続三振の中谷に代打・伊藤隼を送って勝負を懸けたが、カウント1-2から高めのボール球を空振りした後の直球に遅れ空振り三振。続く鳥谷も左飛に倒れて勝ち越せなかった。大瀬良は6回(102球)まで投げて4安打5三振 4四球 2失点(自責1)の粘投だった。

小野は、最初の失点後はしっかり立ち直って投げていたが、6回裏二死1・2塁となったところでリリーフ左腕の岩崎と交代する。岩崎は1番 田中を変化球で空振り三振に斬ってピンチを逃れた。

「初回は2球で2点を取られる立ち上がりになってしまいましたが、周りから『切り替えていけ!』と声をかけてもらったので、自分の中でも『切り替えていくしかない』と思って投げて行った。6回は最後まで投げ切らないといけなかった」。小野泰己投手は自己最多114球も5回2/3で降板。プロ10試合目の登板も白星には結びつかなかった。それでも6安打 5三振 5四死球2失点は、十分責任を果たした内容と言えるだろう。

終盤はリリーフ勝負となった。8回表 阪神は、広島3人目・中崎から鳥谷・大和の連打で二死1・2塁の好機を演出するが、8番 梅野の代打・大山が遊ゴロに抑えられてしまう。その裏 岩崎に代わった3人目・高橋は5番 松山に真っ直ぐを打たれてライトスタンド最前列付近に勝ち越しの7号ソロアーチを放り込まれる。これが高橋の今季初被弾だが(結果次第では)あまりにも痛い失点だった。

追い詰められた阪神は9回表 広島守護神・今村から先頭の代打・高山が内野安打で出塁。一死後、上本・福留 連続四球で満塁となった。4番ロジャースは狙い澄ませてレフト線に2点適時安打を放ち逆転する。広島は今村の制球難が誤算だった。その裏 阪神はドリスが抑えて4対3と際どく広島をかわして貴重な勝利を掴んだ。敗戦の危機から一転、勝利投手となった高橋が幸運な今季4勝目。ドリスがリーグトップの26セーブとなった。

ヒーローは、逆転打を放ったジェイソン・ロジャース内野手。「チームに貢献出来て嬉しい。もう一度回してくれたら・・と思っていたけど、回してくれて良い仕事が出来たので良かった。あの状況で投手は押し出しが嫌だと思うから、とにかくしっかりバットに当てて、とにかく1点という気持ちだった。(終盤の打席に良く打ってるが)どの打席でも一生懸命やるだけなので、それは変わりないよ。投手陣もゲームを壊さず終盤まで運んでくれたし、その結果勝てて良かったね!」と話している。

「(打線は)しぶとく食らいついてくれた。(ロジャースは)選球眼がイイ。ボール球に手を出さない。非常に学習能力が高い。うちの他の打者も見習って欲しい」。金本知憲監督が『虎のパンダ』を褒めちぎった。5回から代打攻勢をかけ、勝負手を打ち続けた事については、「ここ(マツダスタジアム)には(独特な)流れがある。行く時は一気に行かないと・・」と話して、9回表無死1塁で西岡にバントをさせなかったのもそう言う意味であった事を明かしている。

10試合投げて未だ白星のない小野に関して指揮官は、「この打線にほぼ6回2失点なら十分。次は本気で勝ちをつけたい!」とルーキー右腕への強力援護を改めて誓っていた。