CSファイナルステージを見据える上で、嫌な印象を与えておきたいところだ。19日からDeNAとの2連戦(甲子園)。巨人と熾烈な2位争いを繰り広げている相手には、9日からの3連戦で1勝2敗と負け越した。今季ここまでDeNAに対するチーム打率は、セ・リーグ対戦別ワーストの2割1分8厘。13勝7敗2分けと強さを見せている一方、攻撃陣はやや苦戦している。好投手が立ちはだかるが、何とか打ち崩したい。

カギを握るのは好調の森下翔太外野手だ。9月に入り45打数17安打の打率3割7分8厘、2本塁打、10打点(成績はいずれも17日時点)。今季のDeNA戦は22試合で打率2割3分5厘と思うように結果を出せていないが、今の状態なら大暴れする可能性がある。「(残りのレギュラーシーズン)まずはケガなく終えられればいい。チームは優勝したので、あとは自分のパフォーマンスを出せるように毎日やるだけ」と鼻息は荒い。

タイトル争いも最後まで諦めない。打点、出塁率と2部門でタイトル圏内に位置しており「特に考えることなく今まで通りやるだけ。その結果、タイトルがついてくればいい。淡々とやる中で自分のパフォーマンスを出せれば。変わらずにやっていく」と自然体で前進する。1年間レギュラーとして試合に出続る「最低ノルマ」はクリアし、猛虎打線の軸を担う若き大砲。好調の勢いそのままに、甲子園の虎党の前で躍動する。

全力でシーズン2位フィニッシュを目指すDeNAは、9月に入り勝ち星を量産。CSファーストステージ本拠地開催に向けてチーム状態は上昇中で、一戦必勝の精神を胸に2連勝を狙う。4番・オースティンを中心に打線が阪神の投手陣を攻略できるか。三浦監督は「優勝がなくなった時点でそこ(2位)を目指してきた。順位が変わったからといって、まだ終わったわけじゃない。決まったわけでもない。変わらずやっていきたい」と力を込める。

阪神にとっては、全てが2年ぶりの日本一奪還に続く道だ。全力で迎え撃つ。

報知新聞社／中野 雄太