今季も残り4戦。週末3連戦は中日戦だ。初陣の先発マウンドは村上が務める。「1試合1試合がんばるしかない。次の試合に勝てばタイトルを狙えるので、勝ちたいなと思います」。現在、勝率(7割5分)、奪三振数(132)でリーグトップ。勝利数(12勝)でもDeNA・東を2差で追う状況となっている。「いい目標があって投げられているので、いいんじゃないかな。全員でとったものじゃないかなと思います」と周囲に感謝する右腕。恩返しの思いを胸に秘め、甲子園で全力で腕を振る心意気だ。

2戦目は大竹が先発予定。3年連続2ケタ勝利がかかる左腕は「特に何も変えない。普通に行きます。かかるから何か変えるとか、変わる方がおかしいと思う。別に1勝目だろうが10勝目だろうが、やることは変わらない。見に来てもらう人に喜んでもらえるように投げるだけ」と平常心でマウンドに向かう。

打線は佐藤輝の40号&100打点に期待がかかる。「とりあえず頑張って、またCSもあるのでいい試合ができたらいいなと思います。狙いますとは言わないけど、頑張ります」と主砲。生え抜きなら、85年掛布以来3人目の偉業への意欲を隠さない。全試合出場が続く森下は23日・DeNA戦(横浜)では途中出場。この日は甲子園の全体練習に参加し、順調な回復ぶりを見せた。自身初の全試合出場へ、最後の最後まで駆け抜ける心意気だ。

対する中日はBクラスが確定。ルーキー・森駿ら若手も出場機会を得ている状況にある。岡林、上林らが個人タイトル争いを繰り広げており、虎投手陣の前に立ち塞がる。

今季の対中日戦はここまで11勝11敗と五分。他のセ4球団相手には勝ち越しを決めており、この3連戦次第では完全優勝となる。「頑張ります」と短い言葉に決意を込めたのは佐藤輝。史上最速Vの次は完全優勝―。最強であり続けたシーズンを最高の形で締めくくりたい。

報知新聞社／直川 響