東京ヤクルトスワローズ戦
10.2(THU)
阪神甲子園球場
長かったレギュラーシーズンは、本拠地甲子園で最終戦を迎える。9月7日に2年ぶりのリーグ優勝を果たしたが、その後も選手たちはポストシーズンに向けてコンディションを高めてきた。そして、虎党の注目を集めるのが、し烈なタイトル争いだ。
まず、2日のヤクルト戦に先発予定の村上は13勝4敗で、最高勝率に当確ランプをともしているが、勝ち投手になれば、東(DeNA)に並んでハーラートップに躍り出る。また、2三振以上マークすれば、奪三振のタイトルも加わり、投手3冠が現実を帯びる状況だ。
「3つともタイトルをとれればうれしいこと。2年前に(最優秀)防御率を取ったので、自分の人生のなかでも、全部の投手のタイトルを取れることになるので、最後頑張って終わりたい」
くしくも、相手先発は元虎戦士の青柳だ。年明けの自主トレをともにするなど、師匠としてリスペクトしている存在。「3冠をヤギさんが取っていたのは覚えていますし、そのヤギさんと投げ合う」と気持ちを高ぶらせると、「打ちたいなと思います」と不敵に笑った。
打線では、大山が最高出塁率で1位・小園と2厘差の2位につけ、奪取の可能性を残す。また、本塁打と打点の2冠を確実にする佐藤輝は、40本塁打と100打点の大台に王手をかけている。入団1年目が阪神の選手では、掛布雅之以来40年ぶりの快挙。アーチが出れば、40本、100打点、2ケタ盗塁を達成することになり、球団では49年の藤村富美男以来76年ぶりという偉業だ。「あまり言わないでください(笑)。いつも通りできたらいいかなって思っています」と自然体を強調した。
また、今季限りでの引退を決めた原口が出場選手登録され、代打で出場予定。試合後には引退セレモニーも行われる。度重なる故障に泣き、19年には大腸がんの手術を受け、復活を遂げた不屈の男。「戦力に少しでもになれるように」とポストシーズンも見据え、完全燃焼を誓っている。チームは見所満載の10・2を経て、勝負の秋に向かう。
報知新聞社/小松 真也