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来季へ沢山の課題を抱え13年シーズンが終了
和田阪神の2013年シーズンが終わった。
「もう一度、東京ドームへ」の思いを胸に戦ったが、レギュラーシーズン終盤から勢いを持続する広島に2連敗。クライマックスシリーズ4度目の挑戦も、ファーストステージ突破はならなかった。
「選手は全力で戦ってくれた。選手の良さ、流れを引き出してやれなかった私の責任です」
試合後、和田監督はそう言った。
初回、西岡の先頭打者アーチで先制したときには、これで打線も乗っていけるかと思われた。しかし、7回までなんとこの1安打のみ。8回に3安打を集めて1点を返し、9回には代打・桧山が現役最後の打席で2ランホームランを放ってみせたが、2回以降、なかなか追加点を奪えない展開は、今季を象徴しているようでもあった。
守りのミスも出た。2つのエラーと2つのワイルドピッチは、すべて失点に直結。特に9回の1点は、梵の単打のはずの打球を柴田がエラーして二塁まで行かれ、松山の左飛で三塁へ。さらに清水が福原のボールを止められず、股間を抜かれるという屈辱的なプレー（記録は福原の暴投）をして失ったものだ。
柴田の小さなミスを見逃さず二塁へ向かったのも、左翼・マートンの守備が緩慢なのをあらかじめ想定して、タッチアップから三塁へ走ったのも、いずれも梵の好走塁。今季、阪神がやりたかった野球を、最後の最後、広島に見せつけられた形となった。
「守り負けたのが悔しい」と和田監督。きのうマエケンから同点タイムリーを打った今成を外し、守備重視でセンターに大和、ライトに福留を起用したが、その福留が初回の打席で左ふくらはぎを痛めて交代を余儀なくされるなど、阪神は“ツキ”にも見放されていた。
「最後まで大きな声で応援してくれた全国のタイガースファンに申し訳ない。打倒ジャイアンツでスタートして、終わってみれば10ゲーム以上、離された。力の差は感じている」
その差をどうやって埋めるのか。何度も繰り返されるシーズン終盤の失速と、短期決戦での弱さをどう克服するのか。来季へ向けての課題は多い。
