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和田阪神、ドームに散る。

天敵左腕を崩せず、阪神がクライマックス・シリーズの舞台から姿を消した。

共に負ければ(阪神は引き分けでも)今季が終わる大一番。巨人は3番に坂本を戻し、阪神先発・能見キラーの村田を6番に起用する。苦手な巨人・ポレダに対する阪神は大和が2番、6番には関本を配置した。初回 ポレダは3人全て内野ゴロで立ち上がり、序盤一回りを完璧に抑え込む。

能見は いきなり1番 立岡に初球真っ直ぐを叩かれ、右中間へ三塁打を喰らう。一死後 坂本が歩き4番 阿部がきっちり中犠飛を打ち上げて、巨人が初回に先取点を奪った。2回にも先頭・長野にヒットを打たれるが、一死後 亀井は二ゴロ併殺。3回裏も8番 加藤の左前安打で先頭打者出塁を許し二死1・3塁まで攻められるも、坂本を三飛に打ち取り何とか凌ぐ。能見は5回( 72球)まで投げて 3安打 2三振 2四死球 1失点。立ち上がりの最少失点だけで、粘っこく試合を作った。

4回まで完全に沈黙していた阪神は5回表、先頭・ゴメスが右へ二塁打を放ち漸く初の走者を出す。マートンは内野安打で無死1・2塁とするが、関本・江越が空振り三振。鶴岡の代打・新井良も遊ゴロに倒れ、絶好機を逃した。

6回裏に阪神はリリーフで岩田を起用するが、立岡・坂本のヒットなどで一死1・3塁とされて4番 阿部に変化球を上手く打たれて右前適時安打を許す。更に暴投で3点目を失った。後のピンチは歳内が抑えたが、この日の展開として阪神には重い3点差となる。リリーフに失敗した岩田 稔投手は、「任せられたところで、ちゃんと出来なかった。行くしかなかった。(勝負に)行った結果です」と肩を落とす。

7回表 阪神は先頭・福留がライトスタンドへ1号ソロを叩き込み、1点を返す。巨人・原監督は、ここでポレダを下げてマシソンに繋いだ。ポレダは6回0/3(64球)3安打5三振 無四球1失点。まだまだ余力がありそうだったが、巨人ベンチが早い決断を下す。マシソンは2イニングを完璧に抑えて、見事期待に応える。

阪神も6回途中から7回まで歳内、8回裏は福原が何とかゼロで凌いで望みを繋ぐ。9回表 巨人の守護神・澤村から鳥谷と代打・西岡の連打で最後の抵抗を試みるが、福留が二ゴロで一死2・3塁。ゴメス・空振り三振、マートンも遊ゴロに倒れて試合が終わる。3対1で巨人が勝ち、ファースト・ステージ2勝1敗でファイナル・ステージ進出を決めた。

敗れた阪神だが、9回に見せ場も作り 最後まで諦めない姿勢は示した。試合が終わると巨人・原 辰徳監督は退任する和田監督の元へ駆け寄り、健闘を讃え合う。そこには指揮官だからこそ解る思いがあった。

「ファンの期待・声援に応えられず非常に申し訳ない。選手は何とかしよう!と戦ってくれたけど、負けたのは悔しい。(江越らCSを経験した若手は今後も)悔しさを持ち続けながらやって欲しい」。和田 豊監督は これまでのタテジマ生活を振り返り、「一言じゃ言いづらい。選手・コーチ・監督 それぞれで違う思いと言うか?その時々で考える事が違う。31年間ユニフォームを着てタイガースでやれた。最後はどうにか(選手に)勝たせてやりたかった」思いを話したが、試合直後だけに「今は悔しい気持ちが上回っている」と偽らざる言葉で会見を締めた。

現役ラストゲームで先発フル出場の関本賢太郎内野手は、「結果が出ず悔しい。(終わった感じは)全然まだない。プレー自体は落ち着いて出来た。(ポレダとは未対戦だったが)予想通りイイ投手だった」と話してバットを置いた。

「あと一歩!とかはない。負けたら何もない」。追撃のアーチが空砲となった福留孝介外野手が、勝負の厳しさを語る。9回代打でヒットを放ち今季もCSで存在感を示した西岡 剛内野手は、「一年通して悔しさはあった。チームに対して申し訳ない」気持ちを隠さない。

キャプテン 鳥谷 敬内野手は、言う。「この悔しさを忘れず、来年スタート出来れば・・・。その準備をします」。東京ドームの通路を抜け階段を上がって帰りのバスに乗り込んだ時、猛虎の来季は既に始まっていた。