試合情報

一軍試合速報

TOP > 試合情報 > 一軍試合速報

FlashPlayerのバージョンが低いか、インストールされていません。

  • 最新のスコア
  • テーブルスコア
  • 試合経過
  • ベンチ入り選手
  • 選手コメント
  • 戦評
  • 熱狂メーター

大和 決勝弾!虎の子 死守

伏兵の一振りが決勝点となって、阪神が3投手のリレーで逃げ切った。

今季3勝と好調な中日先発・小熊に対する阪神だが、足の張りで前日途中交代した福留がスタメンから外れ 4番ゴメス・5番に板山を上げるオーダーを組んだ。小熊は特徴のカーブを駆使して3者凡退で立ち上がる。2回表には板山の中越え二塁打から二死1・2塁のチャンスを作った阪神だが、8番 北條が放ったレフト線へのライナーを中日・ナニータのダイビングで好捕するビッグプレーに阻まれた。

3回にも一死から連続四球で1・2塁とするが、鳥谷・ゴメスの飛球を中日外野陣の美技によって適時打とする事が出来ない。 4回表 小熊が原口のライナーを右腕(手首付近)に受けて負傷。急遽 中日は2人目・山井を送っている。

阪神はメッセンジャーが先発。原口との初コンビも注目だが、当初から変化球が多めだった。初回 大島の中前安打から二死1・3塁となるも5番ナニータをカーブでタイミングを外し一ゴロに打ち取る。3回裏は先頭の投手・小熊に四球を与えた事から二死2塁とされるが、3番 平田は変化球で空振り三振に仕留めた。4回にも先頭4番ビシエドに右前安打を許すが、後続を抑えている。

中盤以降は山井とメッセンジャーが投げ合う非常に引き締まったゲーム。均衡を破ったのは意外な伏兵だった。7回表ニ死  阪神は2番 大和が初球スライダーを弾丸ライナーでレフトスタンドへ運ぶ2014年5月14日広島戦(米子)以来のプロ通算2本目となる1号ソロ本塁打で先制する。緊急リリーフにも拘らず好投していた山井にしてみれば、悔やんでも悔やみきれない一球となった。

「甘い球が来たら積極的に早いカウントから打ちに行こうと思っていた。本塁打はマグレ。ナゴヤドームは広い球場だけど、打った瞬間に本塁打だ!と分かるくらい、いい感触で捉える事が出来た」。殊勲の一発を放った大和(前田大和)外野手がニッコリ笑顔を見せている。

その裏 中日は先頭ビシエドの右前安打から二死1・3塁として山井の代打・野本を起用。初球・変化球を叩き左中間へヒット性の打球を放ったが、「(味方に)1点入ったので、何としても捕る! その気持ちだけだった」と言うレフト・高山 俊外野手が好捕して、メッセンジャーの危機を救った。

ランディ・メッセンジャー投手は7回(114球)まで投げて3安打 7三振 3四球 無失点に抑えて、次のように話した。「全体的にいいピッチングが出来たと思うし、7つの0を並べることが出来て良かった。その結果をサポートしてくれた素晴らしいバックの守備に感謝したいね。特に、板山と高山には助けてもらった。あと、本塁打を打ってくれた大和のビッグパワーにも感謝だよ!」。

香田勲男投手コーチも、「(メッセンジャーは)我慢強く投げていた。外スラと内角ひざ元の投げ分けが生命線だった。次の登板も気分良く出来ると思う」と評している。

緊迫の試合は、8回表 中日3人目・田島が3者三振と言う圧巻の投球。阪神もその裏から継投に入った。2人目・ドリスは先頭1番 大島を四球で歩かせて走者を背負う。中日ベンチは大島に盗塁の指示を送るが、阪神は原口の好送球で阻止。「あそこでアウト・セーフの違いは大きい。体が反応してスローイングも良いところへ投げる事が出来た。全てが完璧だった」と原口文仁捕手が言う。結果的にドリスは、この回を3人で切り抜けた。

9回には福谷・マテオと両軍とも守護神を投入する。福谷がピシャッ締めて中日は最後の攻撃に懸けるが、 9回裏 先頭ビシエドの痛烈な打球をセカンド北條が処理する好守にも助けられて、ヒットを二死後のエルナンデスだけに抑えたマテオが試合を終わらせ、前回4月16日逆転サヨナラ負けの雪辱となるセーブを記録し、メッセンジャーに4勝目をもたらした。

1対0と阪神が虎の子の一点を死守して手に汗握る投手戦を制した。プロ初アーチ以来の2年振り一発でヒーローとなった大和が「当たりさえすれば、あそこまで飛ぶ事は分かっていた。本塁打になって良かった。前のナゴヤドームで3連敗していたので、何とかここは勝ち越したいと思っていた」と振り返る。こどもの日に「ボクのような小さな選手でも本塁打を打てたので、みんなも大きな夢を持って頑張ってもらいたいな!と思う」と少年少女へメッセージを贈った。

「(大和は)一番はヘッドの切れが良くなった。内角の速い球も打てるようになった。まさか(あの場面で本塁打が)出るとは思わなかったけどね」。金本知憲監督が打のヒーローを讃える。ルーキー板山を5番に抜擢した事に関しては、「グイグイ行かないとね。コースケ(福留)もいないし、経験させるシーズン。起用には勇気が要ったけど、勇気ついでに使った」事を明かしていた。