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リリーフ好投、追い上げもあと一歩

苦戦の続くチームに更なるアクシデントが重なった。足の張りを訴え前日の試合で途中交代していたマルテがベンチ登録メンバーから外れた。純国産打線を余儀なくされたが攻撃の核である切込隊長とスラッガーがチームを勇気づけた。

初回、先頭の近本がフェンス直撃の2塁打を放つ。すると糸井と佐藤輝が四球を選び1死満塁のチャンスを作る。四球の後の初球は狙い目というのがセオリーだが、チーム状況を考えればもし凡退してしまうとそのままズルズル行きかねない。それでも大山は初球から2球続けてスイングし、追い込まれてからのスライダーにもしっかり対応する。「甘く来たボールをしっかり打つことができました」という一打はレフト前へ抜ける2点適時打、先制に成功した。

しかし援護をもらった小川が踏ん張れない。立ち上がりに同点の2点本塁打を浴びるとその後も被弾し序盤で4点を失ってしまう。打線は4回に近本の適時打で1点を返したが小川は5回にピンチを招くとイニング途中でマウンドを降りた。

「野手の方々が初回に先制してくれたのにも関わらず簡単に点を取られてしまい、先発投手としての役割を果たすことができず悔しいです」

リードを許す展開が続く中でも桐敷と渡辺の左腕は好投し、制球の乱れからピンチを背負った齋藤も踏ん張り、新守護神に抜擢された湯浅もきっちり三者凡退に抑える。リリーフ陣は5回途中から巨人打線に1安打も許さない。

打線は2点を追う9回に連続四球と中野の送りバントで1死2、3塁。絶好のチャンスでクリーンアップに打順を回した。糸井の適時打で1点差に迫り、なおも塁上に走者が2人。逆転への期待が高まったが佐藤輝のショートライナーで3走・近本が飛び出してしまう。痛恨の併殺により悔しい敗戦となってしまった。

ベンチに残っていた野手は控え捕手の梅野と長坂の2人だけという総力戦を落としたが、明るいニュースもある。ファームでは新型コロナウイルスに感染した青柳が登板し2回を無安打無失点に抑えた。明日はガンケルが戦線復帰し先発マウンドに上がる。逆襲の陣容が整うまであと少し。きっかけとなる白星をつかみたい。