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佐藤輝に一発も前夜の再現ならず

前夜は5時間近いナイトゲームを戦い、リリーフ陣を7枚投入する総力戦で引き分けに持ち込んだ。激闘翌日のデーゲーム、先発の秋山には是非とも長いイニングを投げてほしいところ。ところが立ち上がりは無失点に抑えたものの2回につかまり3点を失ってしまう。3回は2死満塁から走者一掃の長打を浴び、追う点差が6点になってしまった。

「チームが苦しい状況の中で、何とか力になりたかったのですが、粘ることができず、先発の役割を果たすことができませんでした」

中盤の4回から継投を余儀なくされたが頼れる投手が1軍マウンドに戻ってきた。岩貞が今季初登板で2つの三振を奪い1回を無失点、相手に傾いていた流れを食い止めると主砲が即座に反応した。

その裏、先頭打者として打席に入った佐藤輝がレフトポール際に今季2号本塁打を放つ。

「なんとか早い段階で点を取って追い上げたいという気持ちでした」

このポール近辺は広い甲子園の中でも数少ない打球の伸びるエリア。パワーと技術の合わせ技でスタンドまで運んだ。

前日もビハインドの展開から大山の一発を号砲に反撃へと転じた。同じ流れに持ち込みたかったが広島先発の森下を捉えられない。5回は浜地が無失点で凌いだが4番手の小川も痛打を浴びた。1-6から追い上げならず逆に1-9と離されてしまう。最終回に佐藤輝と梅野の安打でチャンスメイクしたが大量ビハインドはさすがに重たくのしかかる。前日にアルカンタラと湯浅がイニング跨ぎの熱投をしており苦しい台所事情ではあったにせよ、悔しい一戦となってしまった。

それでも明るい材料もある。1軍昇格した選手たちが結果を残した。岩貞は1回を2奪三振無失点、高山は安打を放ち、島田も四球を選んで出塁するなどそれぞれが持ち味を発揮した。登板がなかったためリフレッシュした勝ちパターンのリリーフ陣と昇格組の力を組み合わせ、1週間を締めくくる明日の試合を白星で飾りたい。