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満員の甲子園でガッチリ首位固め

4月30日以来となる1軍マウンドは決意表明とも言える立ち上がりだった。先発の才木は試合開始から16球連続でストレートを投げ込んだ。真っ向勝負で2つの三振を奪い三者凡退。再びローテーションを奪い返すという強い気持ちをボールに込めた。

2回からは得点圏に走者を背負ったがピンチを作っても崩れない。得意のフォークが要所で猛威を振るった。

粘りのピッチングを続ける才木を打線も援護した。3回、2死2塁から中野の適時打で先制に成功した。

4回の追加点は前日の劇的なサヨナラ勝ちと同じく2死走者なしから。佐藤輝の安打と森下の死球で1、2塁とし梅野がセンター前へ適時打を放った。

2点リードの7回、1死2塁のピンチでは右中間への大きな飛球をセンターの近本が追いつく。才木はこの後、適時打を浴びたところでリリーフを仰いだが7回途中を1失点(自責点0)と先発の役割を果たした。

「ずっと梅野さんが『ドンドン攻めてこい』と言ってましたし、打席でも点を取ってくれたのですごく投げやすくしてくれました。ここからはノンストップで最後まで走り抜けたいと思ってるので、0で抑えるピッチングで頑張っていきたいと思います」

マスクをかぶった梅野から見ても「プレッシャーを跳ね除けた100点のピッチング」という好投だった。

1点リードの8回にはノイジーの安打と佐藤輝の2塁打で大きなチャンスを作り、梅野の2点適時打でダメを押す。貴重な追加点を挙げ試合を決めた。

「(直前で凡退した)森下をカバーしたいと積極的に思い切って振り抜いた打球が1、2塁間を抜けて最高の結果になりました」

リリーフ陣は加治屋、岩貞、岩崎とつないで逃げ切りに成功。チケットは前売りで完売し入場者数4万2600人は今季最多だった。満員のファンと共に充実した週末の時間を過ごしガッチリ首位固め。11まで積み上げた貯金はこれからも増える一方だ。