- 藤川球児監督がオーナーへシーズン終了を報告
- 2026年10月18日 更新
18日(日)、阪神電鉄本社(大阪市)において、藤川球児監督が秦雅夫オーナーへシーズン終了を報告し、その後、粟井一夫球団社長とともに会見を行いました。

以下会見より、一部抜粋
粟井一夫球団社長挨拶

皆様、本日はお忙しいところお集まりいただきまして誠に有難うございます。先ほど秦オーナーに2026年シーズンの終了報告を行いました。藤川監督からはセ・リーグ連覇を達成したこと、そしてクライマックスシリーズファイナルステージで敗退し、日本シリーズ進出を果たせなかったことについて報告があり、オーナーからは、初の連覇を成し遂げたこのチームへの労いと感謝の言葉いただきました。今シーズン、主力選手が長期間を離脱するといった局面もありましたが、藤川監督のもとチームが一丸となって戦いぬいて、リーグ連覇を成し遂げてくれました。一方で目標としていた日本一には届かず、私たちとしても大変悔しい思いをしております。
こうしたシーズンを戦い抜くことができましたのも、ファンの皆様をはじめ、多くの方々の支えがあってこそ考えております。
今シーズンも最後まで熱いご声援をお送りいただいた全国のファンの皆様、日頃より球団を支えてくださっているスポンサー企業の皆様、そしてタイガースの魅力を広く発信してくださっているメディアの皆様、全ての皆様に改めて心より御礼申し上げます。
この悔しさを決して無駄にすることなく、チーム・フロントがしっかりと連携し、来シーズンはセ・リーグの3連覇、そして日本一の座を掴み取るべくチーム一丸となって、挑戦を続けてまいります。今後とも阪神タイガースへのご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
藤川球児監督

―球団史上初のセ・リーグ連覇を果たしてのオーナー報告となりました。どのような雰囲気でしたでしょうか?
昨日、クライマックスシリーズファイナルステージで敗れたことが頭の中がいっぱいでしたけれども、そのほんの1週間から10日前にリーグ優勝をなんとか決めて1週間で物事が激動のように動いたというところでは、私自身も家に帰り、何を噛み締めていいものかと考え直しました。ですが、一晩あけて今日の朝を迎えてみると、やっぱりすっきりした気持ちもどこかにありました。理由はリーグ優勝でファンの方、それから選手、フロントの皆さんと一緒になって、もう必死に必死に毎日を過ごして勝ち切れた。やっぱりこの思いの方が自分の中で、監督として預かったチームに対する誇りの方が強かったので、よし満足しようと。やっぱりここが一番気持ちとしては大きいです。
―オーナーからはどんな言葉がありましたでしょうか?
オーナーからどのような言葉や𠮟咤激励をいただけるのかなと思いましたけれども、いつものように明るく優しく、そして先ほど社長からもありました通り、だけど日本一まで狙うんだと、それは監督を始め、阪神タイガース、阪神電鉄含めて全ての総意なんだと、ファンを含めてみんなでまた目指そうという強いお言葉をいただきました。常に前を向いて明日を向いて戦うと、そして素晴らしいエンターテイメントの一つとして、全国に向けて阪神タイガースを発信すると、この両面がありますから、オーナーからは力強いお言葉と僕たちがスポーツの世界にいることで、一番何が大事か、明日の皆さんの元気にしていただくというところで、またそれを強く思い、本当素晴らしいお言葉をいただきました。
―藤川監督からオーナーに伝えられたことはありますでしょうか。
オーナーと話す中で、選手の故障、それから選手の疲労、そういったところに対して、さらに球団と現場が一体になって、選手のケア、そしてバックアップ、いろんな角度から球団をもう一度見つめ直して、この状況から、さらに高みを目指す組織にしようと。常にオーナーは前を向いてるお言葉をくださいまして、こちらが下を向きそうな時は常に上を向かせてくれると、本当に有難いお言葉ばかりで、よしやってやろうというところで、総じて日本一の組織を作ろうというところでありました。
―就任2年目の今シーズン改めてどんな1年でしたでしょうか?
昨年は新人監督として1年目、非常に苦しいなと思っておりました。そんな中、選手たちの頑張り、ファンの方のバックアップ、球団全ての方の支えの中でリーグ優勝ができました。それでも苦しかったなと、日本シリーズ負けて苦しかったと思ったんですけど、今年さらにやっぱり苦しかったです。優勝でこれだけ苦しい、幸せに感じ無ければいけない、そういった理念で、最後ギリギリの10月に入って、さて、どっちに行くんだ、勝てるのかダメなのか、そんなやきもきさせる思いをファンの方々にさせている現状を監督として感じた時に、自分としては毎日全力でやってるということはまだまだ自分に勉強するつもりはある。過去を見てもっとこうしてれば、自分にもっとできたことがあったっていうよりは、常に前しか見てない自分がいましたので、シーズンが終わったら全て終わったら、もう一度考え直して勉強し直そうという風に思っておりましたので、今この時間、優勝してこの時間ですから、優勝できたことに奢ることなく今シーズをしっかり振り返って、来シーズン、それ以降の阪神タイガースに全ての力に変えられるよう、振り返りと次に向けた準備をしたいなと。
―1年目、2年目の若手選手を積極的に起用されていました。
私の野球選手としての経験からしかそれを反映することができなく、勉強して学ぶことも当然ありますけど、1、2年目の選手を多く起用する時期っていうのは、オープン戦から4月、5月。これは昨年から同じです。私が経験している中で、チームが作られた状態で4月と5月を過ごし、チーム成績が少し沈んだ時に若い選手を抜擢してうまくいくケースもあると思うんですけど、チームがこれだけ高い位置で競争してますから、その中で若い選手に経験を与えようとするならば、取り返しが利く4月、5月です。あとはキャンプで培ってきた若くて体力のある状態で、ベテランよりも若い元気さでいける春先というのを狙いながら、この1、2年間はやっていました。それで、1年目の時に起用した木下、工藤っていう選手が1年後には主力としても成長してくれました。ですから、本来夏場から使うと2年から3年かかるところを、春にもし使うことができれば、少し早いんじゃないかなというところで、春にわざわざ主力の選手たちがいる中で使っていました。今シーズンも同じように立石、岡城、谷端もキャンプからずっと頑張ってくれたんですけど、ファームで今は研鑽を積んでいますけど、そういう選手をたくさん起用しました。野手でいうと髙寺もそうですね、昨年から。その中で切磋琢磨をして、またSGLの方でファームで平田監督と共に磨き直す。ここには幾数年か、野手の場合はさらにかかるということをこの2年間を通じて今感じてるところでもあります。ですから、すぐに成長するものではないんですけど、ペナントレース中に磨き直し、また挑戦するゲームがあるっていう機会を得るためには、私自身は2月から5月ぐらいまでが若い選手に勝負を与える、勝負に見えてきっかけに過ぎないかもしれないですけど、それを与える期間に当てたいと思って今もやっています。それがこの2年間です。

―就任1年目の昨シーズンと異なる難しさというところは、どんなところがあったでしょうか。
成功体験を覚えると、その形から動きたくないというのが人間の当然の発想であり、私が頭の中にも当然そういうことはあります。一方でこれだけ時代の移り変わりが早い世の中で、その考え方がある意味で言うと、相手に攻略のきっかけを与えてしまい、こちらの次打つ手が打ちづらくなる意味では、何かが固まる前に自ら壊しに行くというところをすることであえて、前半戦うまくいってないように感じるかもしれませんけれど、シーズン中盤以降に組織力が上がってくるというチームも目指そうと。それは常に考えていました。
―投手、野手あえて選ぶとすればMVPというのはどなたになるでしょうか?
活躍でいえば、タイトルホルダーがたくさん生まれました。そして私自身がチーム成績を向上させるためには、まず選手たちが今進みたい方向がある。自己犠牲ばかりの選手にしては、とてもじゃないけど申し訳ない。アスリートとして伸びたい選手、チームとして果たしたい、果たせる義務のある監督。どちらもウィンウィンの関係にするためには、選手の力を最大限に利用して、チームとして成功に持っていくという意味では、タイトルホルダーがもちろんMVPなんですけど、リーグ優勝、優勝を勝ち取るためには三冠王がいても勝てないと思います。勝つチャンスは広がると思います。最多勝がいても5位になることもあります。ということは、シーズン中に1勝しかできなくて、その1勝は尊いと思う。今シーズンは西が引退することになりましたけど、西は非常に大事なところで勝ってくれました。西が辞めると聞いた時も非常に残念な思い。その3勝、4勝、5勝っていうのは、どれだけ喉から手が出るほど欲しいのかって言われると、優勝するためには全選手が必要になるので。そう言われると縁の下の力持ちをしてくれる皆さんが1番大事で、その方たちがいないと優勝はできない。本当のMVPはそういう選手、スタッフになると思います。昨日、選手たちにも言いました。タイトルホルダー、タイトルを取った選手もスタッフ、周りの選手に感謝してくれと。当然ながらスタッフ、支えた選手は、タイトルを取った選手たちをすごいと思っているし、尊敬もあるし、お互いでリスペクトし合う関係性があれば、強いチームがずっと継続できるという風な話をした。今日に限っては、普段支えている、目に見えないところで頑張っている全ての選手たちがMVPだと思います。
―日本シリーズ進出日本一奪還というのが来年に繋がっていくことになりますが、そこに向けての課題というのはどんなところになりますでしょうか?
ゴールから逆算して進めなければいけないと思います。昨日終わったばかりなので、ゴールから逆算するというのは、相手チームの編成であったり、監督さんであったり、いろんなところが出てから考え出すというのがスタートだと思うので。まずは自分たちのチームの足元から。そういう意味では、私の今のテーマでございます『球進一歩』この形は変わることが今現状でもまだないなと。常に野球の道は1歩ずつ1歩ずつ進んでいくっていう意味では、まだ逆算ができるほどの全体像が、他球団も含めて、その景色が見えた時に逆算できればなというのと、まだまだそこまで私には全部逆算するほどの監督としてのキャリアがないということで、また今年痛感いたしましたので、しっかりと足元を見つめて1歩ずつ進めるように参りたいと思います。
―球団史上初のセ・リーグ連覇に導いた藤川監督の手腕をどのように評価されていますでしょうか?
粟井社長
このシーズンは本当に投打の主力、これが怪我で離脱するという当初想定してないような、シーズンになってしまいました。その中で若手、あるいはレギュラーではない選手たちの力を引き出したそのマネジメント能力、これを引き出して連覇した、これを1番評価したいと思います。いつもお伝えしておりますが、難しいのですが勝ちながら育てるというか、育てながら勝つという、そんなことはなかなか不可能なんですけども、結果的にそれを本当に現場でやってくれているということで。タイガースが強くあり続けていくために絶対必要なことです。今シーズンは1人1人はもちろん、組織全体として入念な準備をして戦う形、これはもう毎試合毎試合もちろんそうなんですけど、この秋季練習、秋季キャンプから1年後のゴールまで、この1年間全てそうなんですけど、入念な準備をしてたとか、こういう形を我々の組織の中に根付かしてくれているかということで。基本的には短期で勝ってくださいというお願いなんですけども、中長期にも力を貸してくれているし、素晴らしい監督であったと思います。
―セ・リーグ3連覇、そしてその先を目指す来シーズンになりますが、編成面でどのようにチームを支えていきたいでしょうか?
粟井社長
このシーズンはですね、当初より投打のウィークポイントというのは、これはどうしても頑張って編成しても発生してしまうものなのですけども。その辺を基本は若手の台頭に期待をしつつなんですが、外国人等で精一杯補強して戦ったつもりですが、結果として今シーズンはその結果が伴わなかったということなんだろうと少しは理解しています。それで監督、チームにはちょっとご迷惑をかけたというか、しんどい思いさしたなというのが今の思いです。そういう状況の中でも、例えば工藤くんであったり、木下くんであったり、そういう選手が出てきてくれたという大きなプラスもあったんですけども、やっぱり総じて選手層にちょっと厚さが足りないのかなというのを実感したシーズンでもありました。来シーズン以降、基本的に球団の方針である補強ポイントを明確にしたドラフトで獲得した選手、これを育成して、生え抜きのレギュラー選手で、チームづくりをするとその方針は変えませんけども、来年以降DH制が始まる状況でもありますし、今年成し遂げられなかった部分も含めまして、その補強にもFA、外国人、トレード、あらゆる手段を使って、そのウィークポイントをできるだけ埋めてシーズンに入りたい、途中でもしていきたいというふうに考えています。ただ、若手の芽を摘むことになってはいけないので、競争するような少しハードルが上がるような編成をしたいと思っていますので、そこで勝ちきってほしいという思いです。
―来シーズンというのはどのようなシーズンにしたいでしょうか?
たくさんの選手を起用したので、選手の中にはもっと出来たという選手が実は結構いるんじゃないかな。私自身ももっと根気強く起用できていればっていうこともあります。ですから、私自身もそういう目で選手を見ていきますし、選手たちには「爆発しろ」と。溜まっているものを爆発しろと。今年は髙橋が爆発しました。ある意味で言うとフラストレーション。そして今年、昨年より成績が出ているけれど、うまくいかなかったと思っている選手も多いので、これは大きなチャンスです。それで優勝したということは、爆発する選手もたくさん可能性を秘めてる選手もいます。そういう意味では、今社長がおっしゃられた通り、補強はあれど切磋琢磨してそのレベルを引き上げて、いきなり能力開花する選手、私は逃さない、逃さないつもりです。ですから爆発する、そのチャンスを掴む。年齢は関係ない。いいものは誰にでもすぐわかる。この言葉を残して春を待ちたいなと思います。
―最後に1年間、本当に一緒に戦ってくれたファンの皆さんへの思い、そしてメッセージをお願いいたします。
とにかく阪神タイガースがリーグ連覇をできたことを、タイガースファンには誇りに思ってもらいたいです。そして、そう思ってもらえるようにシーズン中から選手、私を含め必死で毎ゲーム戦ってきました。そして、他球団のファンの方にも、他球団の監督さん、コーチの方、選手含めてお互いにリスペクトを持って、グラウンド上では強烈にしのぎを削り、裏では支え合う。これがアスリートとしての素晴らしさだと思うので、その姿形が変えることなく、最後まで胸を張って戦ったと言い切れます。ですから、ファンの方もこれからキャンプもあります、優勝パレードもあります。我々は優勝旅行に行く予定になっています。ですから、バラ色のオフシーズン、また過ごすことができるのも、ファンの方が1年間長きにわたり、キャンプから常に声援を送ってくださり、足を運んでくださったこと、これにはもう感謝がつきません。このご恩返しができるのは勝つことでしかありません。来季も精一杯、勝ちを目指して、そして日本一まで目指してチームを作り上げる。決して諦めることなく、下向くことなく戦い続けます。ファンの方に「日本一はタイガースや」と言っていただけるよう邁進してまいりますので、今シーズンの応援の感謝と、すでに来シーズンに向けて頑張りましょうと、そういう言葉で締めたいと思います。


















