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岩田、坂本に痛恨の逆転浴弾

天敵・杉内への鮮やかな速攻も実らず、好投・岩田が痛恨の逆転弾に沈んだ阪神が、東京ドームでまたも悔しい黒星を喫した。

故障明け2度目の登板でまだ不安定な巨人・杉内の立上り。上本の右中間二塁打から一死2・3塁の絶好機を得た阪神は、新井良の内野ゴロと5番マートンのレフト線二塁打で幸先よく2点をリードする。「いいところに落ちてくれた。杉内からはなかなか点は取れないけど、2点目を取れたのは大きいね!」とマートンの声が弾んだ。

ただ、その後も3回、5回と得点圏に走者を進める等チャンスがあったが、杉内の悪いなりにも粘り強い投球の前に追加点が入らない。

阪神先発・岩田は初回一死1・2塁、3回二死1・3塁と序盤のピンチを切り抜ける。打たせて取る得意の投球が徐々に冴えて、5回までに10個と内野ゴロの山を築いた。6回には阿部・村田に連打を浴びて一死2・3塁の大ピンチを迎えたが、矢野と小笠原を打ち取って、ここも無失点で凌ぐ。

7回表、阪神一死3塁で8番小宮山の初球スクイズは捕邪飛となり、走者も飛び出して併殺。この逸機が悪い流れを招く。その裏、巨人は先頭7番谷が通算350二塁打でお膳立て。二死1・3塁となり、岩田は3番坂本にカウント2-2から勝負に行った内角速球を弾丸ライナーでレフトへ運ばれる痛恨の13号逆転3ランを浴びた。岩田はドームの天井を見上げて呆然となり、次の阿部を走者に出したところで交代した。(岩田は6回2/3・9安打3失点で今季12敗目)

底力とも言える起死回生の一発でリードを奪った巨人は、山口-西村 必勝リレーで3対2と守り切り、6連勝で優勝へのマジックを6と減らした。(2位中日は広島にサヨナラ負け)

阪神は95年以来17年ぶり巨人に30ゲーム差をつけられる屈辱。「(スクイズは)1点を取りに行ったプレーだったが(結果的にゲームの)流れを変えてしまった。(坂本のところは)ヒットはオッケーで本塁打だけ警戒の場面だったのに…」。7回の攻防をポイントに上げた和田監督は、今季東京ドーム未勝利の現実に、「残り2試合しかないからね!」と改めて必勝を誓っていた。