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大和、人生初のサヨナラ打

鹿屋のヒーローが甲子園のヒーローになった。地元から約70人の大応援団が来ていた大和が、人生初のサヨナラ打で勝負を決めた。

3対3の同点で迎えた9回。一死から代打・高山が四球で出塁すると、代走・荒木が盗塁。続く代打・関本も冷静に四球を選び、二死後、打席に入った大和が、得意のインコースのボールを、体をクルリと回転させてとらえた。打球は前進守備の左翼頭上を越えるサヨナラ打となった。

5回にセーフティースクイズを決め、7回にもヒットを打っていた大和は、「ベンチで回ってこいと思っていた」と言う。関川打撃コーチに声を掛けられたときも、「大丈夫です!」と元気よく答えたのだとか。同コーチは「だから、期待していましたよ」と笑顔で話した。

「得点圏で勝負強いし、特に左ピッチャーに強い。最後も打ってくれると信じていました。ただ、まだ進行形。これを続けていかないと。大和には良い二番より、いやらしい二番になってほしい」と期待を込めた和田監督。関川コーチもスクイズの場面を振り返って、「ゲームを作る二番として、いろいろチャレンジしてくれたらと思う」と話した。

試合前、鹿屋市長から「2安打」をリクエストされていた大和だが、実際は3安打1四球1盗塁の大活躍。「両親や、わざわざ来てくれた皆さんの前で、ああいう姿を見せられて良かったです」と、試合後も笑顔が絶えなかった。

これで2連勝。あしたは広島のエース・前田健太が先発だ。和田監督は「球界を代表するいいピッチャーなので、個人個人ではなく、チーム力を結集して攻略したいと思います」と、3タテへ向けて意気込みを語った。