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CSに向け好材料も最終戦を白星で飾れず

CSを控え攻守に良い面と悪い面が見えた阪神だが、反撃も一歩届かずレギュラーシーズン最終戦を飾れなかった。

坂・今成をスタメンに並べ仮想CS(広島戦)オーダーで臨んだ阪神。先発DeNA三嶋に対して1・2回とも先頭打者の出塁を生かせなかったが、3回表二死後 坂・鳥谷の連打で1・3塁として4番マートンがフルカウントからの直球を中前に返す適時安打を放って先制する。福留も左中間適時二塁打で続いて、阪神が先ず2点をリードした。

「二死から作ってくれた先制のチャンスで打つことが出来て良かったよ」と話すマット・マートン外野手。
福留孝介外野手も「打ったのはストレート。何とかもう一本と思っていた。久しぶりに打てて…」笑顔を見せている。

阪神先発スタンリッジは2回まで3者凡退と無難に立ち上がったが、3回裏8番 黒羽根に真ん中高め直球をバックスクリーンへ放り込まれる2号ソロアーチで1点差とされる。4回にもDeNAは、一死1・3塁から6番 赤堀のプロ初打点となる左犠飛で同点後、これが引退試合の小池が甘く入ったカットボールを左中間スタンドに勝ち越しの1号2点本塁打を打ち込んで、自ら花道を飾っている。

先取点のアドバンテージをあっさり吐き出したスタンリッジは、5回裏にも梶谷にチェンジアップを巧く合わされ、ライトへ16号ソロを浴びて5回(75球) 7安打3本塁打5失点とピリッとしなかった。

追う阪神は8回表DeNA5人目・藤江を攻め、福留・今成の長短打でチャンスを作って、巧くフォークを拾った途中出場・日高の左前適時安打で1点を返す。
その後、二死満塁としたが、新井良が内野フライに打ち取られて追い付く事は出来なかった。

その裏 阪神は4人目・安藤がライト今成のエラーから一死3塁のピンチを招いて、若い松田にバトンタッチ。松田は、今季限りでDeNAを退団する代打・ラミレスに中犠飛を許して再び3点差とされた上、続く小池には現役最終打席『涙の惜別』2号ソロアーチを浴びて、ほぼ決着がついた。

9回表に阪神は、鳥谷のリーグ最多104個目の四球と来日3度目シーズン最多安打に輝くマートンの今季178安打目の左前安打で懸命にDeNA守護神ソーサに食らいつき、今成の右前適時安打などで2点を返すが、反撃もここまで。7対5で今季最終戦は、ホームのDeNAが勝利を飾っている。

敗れた阪神だが、懸念された5番福留が2二塁打など復調気配。ゲームの中では投手のバントもしっかり決められた。クリンナップ3人に加え、『広島戦のキーマン』今成や途中出場の日高も2安打を放ち、リリーフの久保・加藤は相変わらず安定感抜群!…と言った具合に好材料も見てとれる。

試合後レギュラーシーズンを全て終えた桧山進次郎外野手が、スタンドを埋めた関東の阪神ファンにひとまずの別れを告げた。DeNA中畑 清監督はシーズン終了挨拶の中で、阪神のCS進出を称えて「是非最高のシリーズに!」とエールを送っている。最後の試合で3安打2ホーマーの活躍を見せたご当地選手でもある小池正晃外野手の引退セレモニーに沸く横浜スタジアムを後にする時、猛虎ナインは再びの東上を誓ったハズだ。