FlashPlayerのバージョンが低いか、インストールされていません。
関本が劇的な代打逆転満塁アーチ!
ベテランの劇的な一振りが、猛虎を死地から甦らせた。
先手は巨人。阪神先発・岩田が２回裏一死 ６番ロペスに中越えソロを打たれ、さらに右三塁打のアンダーソンをゴメスの野選（橋本の一ゴロを本塁へ悪送球）で返して２点を失う。
２回一死１・３塁で今成が併殺打に倒れるなど巨人先発・澤村に序盤は抑えられていた阪神だが、２巡目に入った４回表 大和・死球とゴメスの中前安打で一死１・３塁としてマートンのライト・ファールフライが犠飛となり１点を返した。
反撃ムードも岩田がその裏 二死後アンダーソンに内角球を右中間へソロ本塁打を叩き込まれて、再び２点差と引き離される。その後は抑えた岩田 稔投手だが、「点を取ってもらった直後に、長打に気を付けないといけない場面で本塁打を打たれてしまい、そこは反省。先発投手として最低限の仕事しかできなかった」と反省の弁だ。（岩田は６回８０球を投げて７安打６三振無四球３失点）
追いかける阪神は７回表 岩田の代打・新井貴がヒットを放つなど２安打１四球で二死満塁となったところで大和に代打・関本のカードを切って一気に勝負を懸ける。この場面で関本は澤村の高め速球を左中間スタンドへ１号逆転満塁本塁打を放り込む最高の結果で応えてみせた。
５対３と優位に立った阪神だが、まだまだ簡単には行かない。７回裏２番手・加藤が先頭アンダーソンへの四球から一死２・３塁の大ピンチを招くと、ベンチは安藤を投入。坂本・サードゴロの間に１点差となって、代打・亀井のヒットと長野・四球で二死満塁の窮地に村田を迎えた安藤だが、伝家の宝刀フォークボールで空振り三振を奪って、何とか切り抜けた。
８回を福原が三者凡退でゼロに抑えた阪神だが、決して安心は出来ない展開。９回表先頭の途中出場・俊介が左中間二塁打で出塁し、犠打で一死３塁とした好機に打順は再び関本に回る。巨人・香月のシュートにバットを短く持ちコンパクトに返した打球が、前進守備の二遊間を抜ける中前適時安打となって、貴重な追加点を奪ってみせた。
最後は呉昇桓（オ・スンファン）が危なげなく３人で打ち取り、６対４。阪神が鮮やかな逆転勝利を飾る。「取って置きの関本が良い仕事をしてくれた。その前に二死を取られてからでも何とか繋ぐ姿勢が出ていたし…。岩田は２発食らったけど、どちらもソロだったので３点位ならまだ跳ね返す！というムードがあった」。和田 豊監督は劇的な勝利に上機嫌だ。
「身震いと言うか？武者震いと言うか？何が何でも打ってやろう！と思った。(２年ぶりの一発に)そんな感触はとっくに忘れてるんで…」。ヒーローインタビューは勿論５打点の関本賢太郎内野手。「９回の方が冷静に打席に立てた。あれ以上ないヒットとなり、良かった。もう最高です！」と声を弾ませる。
指揮官は言う。「連勝が止まった後の試合が大事だと思っていた。今日取れたのが大きい！」。とりわけ巨人に敵地で勝ち越せた事を評価する。広島が敗れたため２位も取り戻したが、すぐに移動日なしでオールスター直前・ナゴヤドームでの中日戦も待っている。
「これからの戦いの方が大事なんで…必死のパッチで頑張ります！」。東京ドームに響いたヒーローの決め台詞が、ナインの気持ちを全て表しているようだった。
