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岩貞力投も無援…今季初の同一カード3連敗

猛虎がナゴヤドームで3連敗を喫し、今季最大の窮地に立たされた。

阪神先発・岩貞は、2回裏 打ち取った谷繁の打球をライト狩野が捕り損ねて二死2・3塁となった後、9番 雄太の遊撃内野安打で中日に3戦連続の先取点を奪われる。「普通のライトフライだった。情けない!」と、狩野恵輔外野手は、痛恨の失策を嘆いた。それでも、適当に荒れつつも活きのイイ若者らしい投球で、岩貞はしっかり試合を作って行く。

阪神打線は、中日先発・雄太の動くボールに苦しめられて、内野ゴロの山を築く。3回表には7番 狩野の中二塁打から一死3塁としたが、岩貞の内野ゴロで狩野が本塁を突くもアウトになり、このシリーズ全体に流れる重苦しい空気を打ち破ることが出来ない。走者の判断ミスとも思われた突入に中日・谷繁元信監督は、試合後「あれは助かった!」と振り返っている。

6回表には4番 ゴメスが審判への『侮辱行為』で来日初の退場処分を喰らって雰囲気は悪くなるばかり。見逃し三振を喫した内角球の軌道をバットで地面に描こうとした事に対しての処分だが、ゴメスにとってはとんでもない30歳の誕生日となってしまった。ここのところ覇気の感じられない猛虎打線から大砲まで欠いては全く勝負にならない。雄太は、ほぼ完璧な内容で7回(101球)を3安打無失点に封じる。

最少失点で堪えていた岩貞だが、7回裏 二死2塁で雄太の代打・谷に甘くなったスライダーを左中間へ運ばれ、適時二塁打で手痛い追加点を奪われてしまう。岩貞祐太投手は、7回(92球)を投げて5安打2三振2四球の失点(自責1)。

追い詰められた猛虎は、終盤必死の反撃を試みるものの、9回表二死からマートン・今成の長短打で作った2・3塁も代打・関本が、中日の守護神・福谷に三ゴロに打ち取られて、万事休す。2対0と中日に敗れ、今季初の3連戦3連敗を喫した。

言うまでもなく、敗因は打てない事に尽きる。「(雄太は)両サイドへの制球が良かった。あれでは、なかなか連打が難しい」。打線を預かる関川浩一打撃コーチが、頭を抱えていた。

選りに選って 『勝負の9月』に今季初の同一カード3連敗。はっきり言って致命傷だが、終わった事を嘆いても仕方がない。幸いナイトゲームで巨人と広島が敗れて差は広がらずに済んだ。これからはトーナメントの気持ちで!!甲子園に帰って挑む上位との直接対決に文字通り、全ての命運がかかっている。