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投手陣崩れ広島に大敗。自力2位が消滅

8回、2イニングに目に入った筒井が連打、連打で失点を続けると、怒りを通り越した阪神ファンは、広島ファンに鞍替え。点が入るたびに歓声を上げ、バンザイをし、そして、3対17と大差がついた攻撃終了後に、大勢の人が席を立った。

初回に先発・岩貞が2四球3安打で4失点。その裏、2点を返すと、阪神首脳陣は「勝ちに行くために」(中西投手コーチ)岩貞から歳内にスイッチした。

2回からマウンドに上がった歳内は、3イニングで6三振を奪う好投を見せた。特に3回は3者連続三振と圧巻のピッチング。この歳内の投球に乗せられるように、打線は2回にも1点を返して1点差とした。広島先発・大瀬良は制球に苦しんでおり、逆転も可能と思われたのだが…。

4回無死二塁のチャンスをつぶすと、また流れが変わる。二死二塁となり、歳内に打席が回ったため、代打・西岡が送られた。しかし、遊飛でチェンジ。攻撃重視の投手交代が、結果的に裏目に出た。

2番手・金田は、堂林に2打席連続本塁打を浴びるなど、2回4安打5失点。3番手・筒井も2回7安打8失点と火に油を注ぎ、試合は壊れてしまった。

「その(歳内の)後のピッチャーが話にならん」と吐き捨てるように言った中西コーチ。和田監督も「ストライクが先行しないから、取りに行ったところをガツーンの悪循環になってしまっている」と、同じような失敗を繰り返す投手陣に苦言を呈した。

8回にゴメスの2ランが飛び出したが、焼け石に水。これで自力2位の可能性も消滅してしまった。

それでも、前を向くしかない。和田監督は言葉を絞り出した。

「こういうゲームになっても、最後まで残って応援してくれるファンがいる。あしたは喜んで帰ってもらえるゲームをしたい」