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9回に逃げた白星
勝てる試合だった。先発・藤浪は序盤、制球が定まらず、5回までに2点を失うも、その後は粘りの投球で7回を投げ切る。すると、打線は6回、ゴメスの2ランで同点に追いつき、8回に相手エラーで勝ち越し。あとは、9回を呉昇桓が抑えてゲームセット！のはずだった。
しかし、守護神がまさかの乱調。代打・高橋由に初球を中前に運ばれると、続く橋本にも初球をとらえられ、中越え適時二塁打を浴びた。代走・鈴木尚が悠々ホームインして、また振り出し…。
「（初球から）正直に入りすぎたな」と和田監督。呉は「すべてが勝負球なので。点を与えてしまったので言い訳はできない」とコメントした。
延長戦に入り、10回は両軍無得点。11回は4番手・安藤がマウンドに上がった。悔やまれるのは先頭・橋本への四球だ。犠打とヒットで一死二、三塁のピンチを招くと、代打・中井は空振り三振に仕留めたものの、当たりの出てきた村田を歩かせ、小林との勝負を選んだのが裏目に出る。カウント1-1から低めの球をうまく拾われ、中堅左へ2点タイムリー。一塁ベース上で両手を上げる小林と、マウンドでうなだれる安藤のコントラストが際立っていた。
阪神にはまだサヨナラのチャンスが残っていたが、今の打線に2点のビハインドをはね返す力はなく、ジ・エンド。またしても連勝はならなかった。
敗戦投手は安藤だが、相変わらず「あと1本」が出ない打線と、9回に追い付かれた呉にも責任はある。火曜日からは、先の対戦で3タテを食らったDeNAと2連戦。このままズルズルと行くことだけは避けたい。
