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光るリード!能見が無四球完封

先発の投球数が広島の継投時期を早め、勝敗に微妙な影響を及ぼした。

ここまで本拠地では17イニング連続無失点中と抜群の安定感を誇る広島先発・ジョンソンは、ナックルカーブやシンキング・ファストボールなどを低めに集めて打ち取るスタイル。阪神は3回表二死から上本・西岡・鳥谷3連続四球で満塁となるが、4番 ゴメスが中飛に倒れる。4回も福留の左前安打とマートン・四球で無死1・2塁だったが、後続の下位打線で返せない。この日もあと一本が出ないイライラが募る展開となった。

ジョンソンは球威・切れは悪くないものの 際どいコースが外れて6つの四球を与え 5回で115球を費やす。2度の盗塁失敗など阪神のチグハグな攻めにも助けられて2安打4三振で無失点のまま交代するが、広島ベンチには球数の多さが誤算だった。

阪神・能見は、序盤を丸のヒット1本に抑えて無難に立ち上がる。藤井のリードもあり、チェンジアップなどを有効に使って安定した内容を見せた。5回裏には一死2塁とピンチを迎えるが、二死後8番捕手の石原に代打・會澤を送り(次には投手の代打・小窪をスタンバイさせ)仕掛けて来た敵の動向を睨みながら攻めの投球で空振り三振を奪っている。振り返れば、ここがポイントだった。

ジョンソンから2番手・永川へと広島が継投に転じた6回表 阪神は、福留・左二塁打のあと6番マートンが右へ適時二塁打を放って漸く先取点を奪う。打球判断を一瞬誤ったライト鈴木誠のミスにも助けられたが、「打ったのはフォーク。追い込まれていたけど、高めに浮いてきたボールにうまくコンタクト出来た。チームとしてなかなかチャンスを作っても点に結びつかなかった場面が続いていたし、ずっと抑えていた能見サンのためにも早く点が取りたかった。チャンスで打つことが出来て良かったよ」と、マット・マートン外野手は先制打という結果を素直に喜んだ。

その後、能見のバント安打などあった二死満塁から2番西岡が4打席連続の四球を選んで押し出し。代わった河内からも鳥谷が走者一掃の左中間三塁打、ゴメスは左適時二塁打を放って6回に打者一巡で阪神が一気に6点を入れる。「追い込まれていたんで(狙い球を)絞ろうとかはなかったけど・・・。みんなで繋いで回ってきたチャンスだったので、自分も後ろへ繋いで行こうという気持ち」でサウスポー河内のスライダーを仕留めた鳥谷 敬内野手が、久々のビッグイニングに胸を張った。

これで楽になった能見は、スイスイと自分のペースで最後まで投げ切る。ベテラン藤井との息もピタリと合って、9回(110球)6安打6三振で無四球完封。阪神が6対0で広島に完勝した。

昨季4月12日(対巨人・甲子園)以来 自身9度目の完投シャットアウトを飾った能見篤史投手だが、感想を訊かれて「正直、疲れた方がある」と第一声。「前回の巨人戦(18日 甲子園)に続き、良いイメージのままマウンドに上がった。逃げるのでなく、攻める気持ちをしっかり持った。バントミスとか自分の中でいろいろ反省点も出てるので練習でクリアして(次へ向けて)良いイメージを持って入りたい」。ヒーローインタビューでも落ち着き払っていた。

好リードの藤井彰人捕手は、「(能見は)フォーク、チェンジアップ、スライダー・・・全部良かった。前回勝ちがついて(それまでと)気持ちが違うと思う。そこが大きい」と話している。

「能見もそうだけど、バッテリーだな。打たせて取るところと空振りを取るところがしっかりしていた。勝負どころでは、藤井のリードで裏をかいてスイングさせない。(チームが)まぁーちょっと乗り切れない中でスコーン!と勝つには投手が完封して(打線が)点を取って!と言うね。でも、こういう勝ち方は今までなかった。何とかキッカケにして行きたい」。和田 豊監督も胸のつかえが下りたように安堵の表情を浮かべていた。