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一軍試合速報

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みんなを笑顔に。良太の活躍で劇的サヨナラ

「新井良太デー」と言っていい。

中日先発・バルデスを打ちあぐね、2点のビハインドがどんどん重くなっていた8回。一死から代打に出た新井良が、1ストライクからのスライダーを仕留めて、左中間スタンドに放り込んだ。

開幕からずっと一軍にいるが、これまでに打ったヒットは開幕3戦目の内野安打と、4月25日に広島・黒田から放った二塁打だけ。その二塁打も決していい当たりではなかった。試合開始前の時点で打率は.100。「自分のスイングをしようと。それだけ」で入った打席で、最高の結果を出した。

ベンチに帰ると、尊敬する先輩・鳥谷と抱き合って喜んだ。

「トリさんも最近、打てていなくて、試合後に毎日、一緒に打っていたので」

日々の努力が実を結んだ。

1点差としたことで、相手ピッチャーのプレッシャーは間違いなく変わったはずだ。9回表を4番手・福原が3者凡退に抑えると、その裏、阪神に流れが来た。

上本、鳥谷は簡単に打ち取られたが、野球はツーアウトから。ゴメスが中前打で出塁すると、中日は120球を超えていたバルデスから福谷にスイッチした。しかし、制球が定まらず、福留、マートンに連続四球。満塁となり、中日ベンチは3番手・又吉を送り込んだが、代打・関本が冷静に四球を選び、押し出しで同点に追い付いた。

こうなると、もう押せ押せだ。きょう2度目の打席に、いつもよりバットを短く持って入った新井良は、2球連続見逃しで2ストライクと追い込まれたが、「より食らい付く気持ちが出た」と、2球ファウルで粘ったあとの5球目、外角の変化球にまさに食らい付いて、中前に運んだ。

「(結果が出ないときも)使ってくれた監督と、たくさん声を掛けてくれたコーチの方々と、選手も、トリさんとかすごく声を掛けてくれていたので、それに応えられたのが一番うれしいです」

こう言える選手だからこそ、みんな新井良を応援したくなるのだろう。関川打撃コーチは試合後、こう言った。

「本当によく打った。練習では悪くなかったけど、試合で打てなくて、本人が一番しんどかったと思う。それでも頑張っていたのを、神様が見ていたんだろうね。打てなくてもベンチで声を出していたし、決して腐っていなかった。こういう仕事をしてくれて、こっちも助けられたよ」

打率1割でもファームに落とされなかった理由は、こんなところにある。