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キャプテンの犠飛で薄氷の勝利
キャプテンのひと振りがチームを救った。8点差を追い付かれ、まさかの延長戦に突入。きのうの悪夢がよぎったファンも多かっただろう。しかし、10回一死満塁から鳥谷がレフトへ犠牲フライを放ち、4時間25分の長い試合にピリオドを打った。
「どんな試合でも、最終的に勝てればいい。逆転されていたら別ですけど、裏の攻撃ですし、同点ならと思っていました。塁が埋まっていましたし、楽に打席に立たせてもらいました」
決して“楽”ではないはずだ。きのうの負け方が負け方だっただけに、きょうも逆転負けを喫していたら、いや、たとえ引き分けていても、チームの雰囲気は悪くなっていたに違いない。やはり、キャプテンは頼りになる。
ヒーローは鳥谷だけではない。10回一死からチャンスを作ったのは、途中出場の俊介だった。ロッテの7番手、カルロス・ロサからセンター左へ二塁打。初球を空振り、ボールを挟んで3球目をとらえた一打だった。
「きのうもきょう(の最初の打席)も打てていなかったので、早めに仕掛けて、自分のスイングをしようと思いました」
続く代打・狩野は四球を選び、俊介と同じく途中出場していた坂が、三遊間をコロコロと抜けるヒットでつないだ。
「いいところに転がったので、何とかなるかなと思った。よかったです」
みんなの思いがつながって、鳥谷の犠飛が生まれた。ただ、手放しで喜べるゲームではない。何しろ8点差を追いつかれたのだ。
「反省点が多い。これが野球というか、これも野球というか。絶対にスキを見せてはいけないと、教訓にしていかないといけない」
和田監督は勝利後のインタビューとは思えない表情で話した。これで1勝1敗。あしたは安心して見ていられる試合をしてほしいものだ。