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『記念星』消えた!悪夢の結末

頼みの守護神が打たれ、エースの好投で積み上げた快勝パターンが最後に崩れ去った。

雨の横浜で巨人よりも早く日本球界初の公式戦通算1万試合目を迎えた阪神は、上本・大和の1・2番に戻して記念のゲームに臨む。横浜DeNA先発・井納に対して1・2回 先頭打者がヒットで出るも大和のバント失敗など後続が打ち取られる。雨脚が強くなるとの予報を踏まえて、DeNAバッテリーは意識的に投球間隔を短くしていた。井納は真っ直ぐが走り、猛虎打線になかなか連打を許さない。

阪神先発・メッセンジャーは2回裏 バルディリスに左二塁打を許すなどしたが、序盤は150km/hを超える速球(MAX152km/h)を軸に本来の投球を見せる。好投手の投げ合いとあって両チーム共、守備のリズムも良く随所に好守が目立った。阪神ではロペスの大飛球を好捕したライト福留や関根のライナーに反応したショート鳥谷らが該当する。

5回表 阪神にビッグチャンスが訪れる。今成・メッセンジャーのヒットなどで一死満塁として、2番 大和が追い込まれながらも外角低めスライダーを合わせ、前進守備の内野を抜く右前2点適時安打を放ち先制した。「1打席目のバント失敗で流れを悪くしていたので、失敗を取り戻すチャンスだと思って打席に入った。走者を還すバッティングが出来て良かった」と大和(前田大和)外野手は先制打を振り返っている。

6回表には二死から6番 鳥谷がライトスタンドへ4号ソロ本塁打を運んで貴重な追加点を奪う。鳥谷 敬内野手は、「打ったのはストレート。高目のボールに上手く反応することが出来た」と淡々とコメントした。横浜DeNA 井納翔一投手は7回(108球)まで投げて8安打3三振1四球3失点だった。「5回が全てだった。(併殺に出来た)藤井の投ゴロを弾いてしまった事と上本へのストレートの四球が悔やまれる」と話している。

その裏 メッセンジャーは二死後 筒香の中前安打とロペス・四球でこの日2安打の6番バルディリスを迎えた。一発同点のチャンスにバルディリスは初球を打ち上げ右飛に倒れて、メッセンジャーが拳を握って小さくガッツポーズをとっている。中盤からはナックルカーブを上手く織り交ぜ緩急を効果的に使ってリズムに乗った。

阪神は8回表 平田・林のDeNAリリーフ陣から作った一死満塁のダメ押し機を逃す。するとその裏 メッセンジャーはショート鳥谷の一塁悪送球で得点圏に走者を許した後、二死から4番 筒香に左中間適時二塁打を浴びて、ついに失点した。それでも今季最多142球で8回を投げ切り、12奪三振2四死球の5安打1失点(自責0)と見事な内容だった。

9回裏 呉 昇桓を投入して万全の逃げ切りを図る阪神だが、バルディリス・中前安打の無死1塁から代打・後藤に外角カットボールを右へ運ばれ右中間への起死回生 3号同点2ランを浴びて、メッセンジャーの勝利を消してしまう。こうなると勢いはベイスターズ。更にヒット・犠打で一死2塁となり、1番 石川が前進守備の右中間を越える文句無しのサヨナラ二塁打を放ち、4対3と横浜DeNAが劇的な逆転勝利を飾った。

この夜 阪神と同じく勝率5割だった首位 東京ヤクルトも敗れ、交流戦でパに大きく負け越したセ・リーグは全球団が『借金』を抱える前代未聞の事態に陥った。

雨の中、記念の1万試合目に悪夢の逆転サヨナラ負けを喫した阪神ナインの足取りは重い。142球の好投も報われなかったランディ・メッセンジャー投手は、「自分の仕事は出来ていた。8回までやり切った中でチームが負けた結果はショックだ」と心底ガッカリした様子だ。

「(呉 昇桓は)ボールどうこうと言うよりも、今日はカウント負け。ボール先行で(ストライクを)取りに行ってやられた。(攻撃では追加点を取れなかった)8回だよな。あそこで1点でも取れていたら、スンナリ行けたかもしれない。・・・とにかく、こういう試合を乗り越えていかないといけない」。和田 豊監督は声を絞り出すように出直しを誓っていた。