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投打に躍動！藤浪７勝
若き右腕の投打に渡る活躍に野手陣が触発された阪神が11安打８得点の圧勝。連勝で『貯金』も復活した。
3連戦全て雨模様の中で開催された横浜スタジアム。横浜DeNA先発のベテラン三浦から２回裏二死２塁で９番 藤浪が左適時二塁打を放ち、阪神が先手を取る。
自らのバットで先制した阪神先発・藤浪だが、その裏 筒香・ロペスに連続四球を与えるなどして一死１・３塁。７番 倉本には低め直球を返される中前適時安打ですぐに同点を許した。
阪神は３回表二死から４番 ゴメスがレフトスタンド最上段の看板を直撃する 11号ソロ本塁打を放ち、再びリードを奪う。「高目に浮いてきたボールを一発で仕留めることが出来たよ。同点にされた直後だったので、いい所で一本打てて良かった」とマウロ・ゴメス内野手が話した。「ナイス・パワー！ 感触では（昨季交流戦で）オリックス・佐藤達から打った本塁打が一番だけど、飛距離では今日のが一番さ！」という会心の特大アーチだった。
この日の横浜DeNA・三浦は真っ直ぐの走りが今一つ。６回表には８・９番に連続四球を与えた二死満塁で１番 上本が初球を叩き、レフトへ走者一掃適時二塁打を放って５対１とリードを広げた。「打ったのはフォーク。二死から作ってくれたチャンスだったし、前の打席では（好機に）三振していたので、何とかしたいという気持ちだった。藤浪も良いピッチングをしていたので、援護することが出来て良かった」。横浜で完全復調した上本博紀内野手が振り返っている。（三浦は６回 100球 ６安打３三振５四球 ５失点）
６回裏 ロペスの二塁打などで藤浪は一死２・３塁のピンチを招くも、バルディリス・倉本を連続見逃し三振に仕留めて追撃を許さない。逆に７回表 阪神はDeNAのリリーフ長田・林からマートン・鳥谷の連続適時安打で２点を追加。８回にも失策でダメ押しの１点が入って８対１と大差がついた。
藤浪は８回（135球）まで投げて ４安打 12三振 ５四死球 １失点で７勝目をマークした。最後はベテラン左腕の筒井が今季初登板を３三振（１回１安打無失点）で締めて阪神が大勝。逆転サヨナラ負けからの連勝で『貯金１』に戻している。
「（先制打は）変化球を待っていたけど、良いところに落ちてくれた」。３年連続100イニング超えに加え、奪三振数（115）でも両リーグ・トップに立った投球だけでなく、先制打に好走塁（上本の長打で１塁から生還）と大活躍の藤浪晋太郎投手がヒーローインタビューに答える。「（雨で）下がぬかるんでいたので、ケガしないように、何とか粘り強く投げようと思った。昨日、山本さんが連敗を止めてくれたので、楽に投げさせてもらえた。出来れば完投したかったけど、球数が嵩んじゃって・・」。
藤浪の好投を引き出した鶴岡一成捕手は、「長く対戦しているから（横浜DeNA打線には）外のカットという意識があったようだ」と見て、これまでよりフォークボールを多めに投げさせて幻惑した。
「（藤浪は）投げるだけでなく、走塁も一所懸命やってる。（そういう姿勢は）野手にも伝わるので続けて欲しい」と右腕を讃える和田 豊監督。「（三浦は）元々、尻上がりの投手。そこで点を取れないと苦しい。（相手に）先制される前に取れて、且つ球数も投げさせられた（消耗させる事が出来た）。ここ数試合ボール球に手を出さなくなっている」打線に強い手応えを感じている。
繋がった攻撃陣は、３戦連続二ケタの11安打。「神宮から（打線上昇の）兆しはあった。（それに加えて）１・２番が打つとこうなるよな！ 鳥谷は６番にいるしね。下位打線で点を取れたのも大きいな！」。帰りのバスへと続く通路に、平田勝男ヘッドコーチの高らかな声が響き渡っていた。
