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黒田に手も足も出ず、首位陥落の2連敗
完敗だった。広島先発・黒田の巧みな投球に手も足も出ず、わずか2安打の完封負け。9回は中崎に代わったが、とらえることはできなかった。
「（早いカウントで）勝負球からどんどん来ていた。それを何とかしないといけないんだけど…」
関川打撃コーチの口が重くなるのも無理はない。何しろ、4回以降はフォアボール1つに抑えられたのだから。ただ、広島とは今カードが終わっても、あと4試合も残っている。黒田が出てくる可能性も十分あるだけに、対策を考えないといけない。
一方、阪神の先発・岩田は投球以前の問題だった。初回先頭打者を自らのエラーで出塁させたのがケチの付き始め。その回は四球2つで満塁としながら無失点でしのいだが、3回にまたフィールディングのミスを犯した。
一死一塁から新井をピッチャーゴロに打ち取るも、一塁への送球がそれて、ゴメスの足がベースから離れてしまう。続くエルドレッドに三遊間を破られ先制を許すのだが、これでは守っている野手もどうしようもない。
6回には二死二塁から石原を敬遠気味の四球で歩かせ、黒田との勝負を選んだが、その黒田にも四球を与えて満塁。丸の打球は当たりが悪すぎて内野安打となり、その間に三塁走者がホームを駆け抜けた。一塁へヘッドスライディングした丸の気迫もすごかったが、痛かったのは黒田への四球。岩田の独り相撲だった。
「フィールディングだろ。きっちりとそういうところをやらないと。投球に出てくるんだよ、その甘さが」
中西投手コーチは厳しい口調でそう言った。
一昨日の試合で巨人を相手にサヨナラ勝ちした勢いも続かず、これで2連敗。試合のなかったヤクルトに首位の座を奪われた。
「これから17試合。まだまだいろんなことが起こるだろうし、どんなことが起きても、これからという気持ちで戦っていかないといけない」
和田監督は懸命に前を向いた。
