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最高のバースデー

開始早々に主導権を掴んだ猛虎が、その後も藤川の巧みな投球と効率の良い攻撃(11安打8点)で若き指揮官にバースデー白星をプレゼントした。

横浜DeNA先発左腕・石田に阪神が速攻を仕掛ける。高山・ヘイグのヒットにボークが絡んだ一死1・3塁から4番 福留はフルカウントから中犠飛を打ち上げて、阪神が先取点を入れた。更に続くゴメスが、やはりフルカウントからレフトスタンドへ運ぶ4号2点本塁打を放って、初回に3点をリードする。

「打ったのはストレート。どんなカタチでもイイので『まずは球児に1点を』という気持ちだった。最低限だったけど、走者を返す打撃が出来て良かった」と福留孝介外野手が振り返れば、追い打ちの一発をかっ飛ばしたマウロ・ゴメス内野手も「打ったのはチェンジアップ。カウント3-2になったからストライクゾーンに来たボールだけを叩こうと考えていたんだ。今日は金本サンのバースデーだから、勝利というプレゼントにつながればいいね!」と声を弾ませる。

最初から大きな援護を貰った阪神先発・藤川は、立ち上がりから4番 筒香に死球をぶつけて二死1・2塁のピンチを招くなど毎回のように走者を背負って球数を費やすが、何とか要所を締めて序盤は無失点で切り抜ける。当初は直球のコントロールに苦しんで 決して調子は良くなかったが、5回6回は3人ずつで片付けるなど経験に基づいた修正能力を発揮して徐々にペースを掴んで行った。

初回3点の後はしばらく鳴りを潜めていた猛虎打線だが、6回表に追加点が入る。先頭2番 横田が右中間二塁打でチャンスを作り、一死後4番 福留が直球を捉えてレフト筒香の左へ適時二塁打を運んで横田を本塁へ迎え入れた。「初回に3点を取って以降 点が取れていない中、チームとして次の1点が欲しい場面だったから打てて良かった。球児が一生懸命抑えてくれていたし、援護出来て良かった」と福留は話している。

7回表には藤川の代打・北條が石田の入ってくる変化球を強振すると、一軍初安打がレフトスタンドへ飛び込む嬉しいプロ初本塁打となった。「打ったのはスライダー。当たりはよかったけど、ライナーだったのでまさかスタンドに入るとは思わなかった。(本塁打という結果は)自分でもビックリです」 。指揮官のバースデーに花を添える記念アーチにプロ4年目の北條史也内野手が目を丸くしている。「一生懸命走った。早くヒットを打ちたかったので・・・打っていかないと一軍に残れない、終わると思っていた」そんな必死な気持ちが実を結んだ瞬間だった。

「野手が初回に3点も取ってくれた後、ビシッといかないといけないところで(不甲斐ない内容となり)申し訳なかった。途中からは修正出来て良い形で投げることが出来た。梅野のリードにも助けられた。すべて委ねているし、任せっ切り。ボクの代打・北條が初ヒット・初本塁打を打ってくれて、ボクも嬉しい!」。6回(91球)安打 三振 四死球 無失点で降板した藤川球児投手も比較的ゆったりとした気持ちでその後の経過を見つめる。

8回は、DeNA2人目・長田を攻め横田のヒット・盗塁から、またも福留が右前適時安打を放って阪神が大差をつける。9回には左中間二塁打の途中出場・大和を置いて代打・江越がDeNAサウスポー福地の変化球を左翼ポール際へ打ち込む豪快な今季1号2ランで、8対0と一方的なスコアとなった。

7回以降  榎田〜高橋と繋いだ阪神だが、最後は今季初登板の金田が投げる余裕のリレー。DeNAは倉本、代打・下園の適時打などで反撃するが、結局8対3で阪神が押し切っている。

「(序盤は)ストライクが入らなかったなぁーと言うのが・・・。(それでも、梅野の配球もあって監督の誕生日に)ファンの皆さんと一緒に勝利をプレゼント出来たのでホッとしている」。先発としては2003年9月19日(対巨人・東京ドーム)以来実に13年ぶり、日本球界復帰後 久しぶりの白星となった藤川球児投手はヒーローインタビューで感謝の言葉を連ねた。「久しぶりに戻って来て、これだけの歓声とお客さんが入ってるのを忘れていたが、思い出させてもらって心強く思っている。タイガースの選手は恵まれていると思うので、感謝しながら本当に精一杯頑張っていきたい」。

「AKBや!AKB!」。48歳の誕生日に試合前は少し照れ気味だった金本知憲監督も、試合後はナインに贈られた勝利に嬉しそうな表情を見せる。「立ち上がりは四球ばっかりだったけど(結局 藤川は)6回を無失点なので、今日はやっぱり これが一番だな。(初回に)ゴメスの2ランで流れを引き寄せた。その次に(6回表  福留)コウスケのタイムリーは物凄く頼りがいがある。(そして本塁打の)北條と江越。オレと片岡・濱中がキャンプからずっと観てた。裏付けのある打ち方になって来て(指導している)3人が嬉しかった」と目を細めた。

「(バースデー白星をくれたナインは)孝行息子と言うか、・・・ 高山・横田は息子やな。あとは『孝行弟』や。誕生日のコトはオレも忘れてた。現役時代の(バースデー)満塁本塁打とか開幕戦の本塁打より(今日の勝利が)嬉しい!」。指揮官として初のバースデーは、心から笑える一日となったようだ。