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一軍試合速報

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円陣でゲキ!も実らず

追加点の好機をモノに出来なかった阪神が、連夜の競り負け。3連敗で今季最多の負け越し10となった。

巨人・田口と阪神・岩崎の若手サウスポー対決は、両投手がテンポ良く1・2回は0対0で滑り出す。カーブ・スライダーと言った縦の変化に特徴がある田口に対して、岩崎はクロスファイアの速球が手元で伸びる。

先手は阪神が取る。3回表二死から鳥谷が粘って四球を選び、ゴメスの左前安打で1・3塁として、4番 福留の一二塁間セカンド適時内野安打で先制した。

阪神は4回表にも江越・中谷の長短打で無死1・3塁と絶好のチャンスを作ったが、後続が返せない。その裏  岩崎は二死後3番 坂本に左前安打を浴びて初の走者を許す。更に盗塁を決められ得点圏に背負うが、長野が放った右中間の飛球をセンター中谷がジャンピング捕球する美技に救われた。

続く5回裏一死後 巨人は5番 村田がカウント3-0からの直球を狙い打ち。左中間スタンドへ飛び込む8号ソロ本塁打で同点とする。追いつかれたとは言え、岩崎は捕手・岡崎のリードに応えて丁寧かつ大胆な投球で5回まで巨人打線を僅か2安打に抑えた。

6回裏 課題の打者3巡目。岩崎は四球と坂本・長野の連続内野安打で一死満塁と絶体絶命のピンチを招く。5番 阿部にはカウント2~2からの外寄り直球を打たれ中前に勝ち越しの2点適時安打。鬼門の6回に捕まり、岩崎はここで降板となった。

5回1/3(96球)5安打 6三振 2四球 3失点。出来そのものは、この日も良かっただけに何とも無念さが残る岩崎 優投手の投球だ。「先に点を取ってくれるまで頑張ろう!と思って投げた。(バント失敗もあったので)出来る事をやらないと」などと振り返る。

リードをもらった田口は、7回表一死後 鳥谷に四球を与えたところで宮國のリリーフを仰ぐ。巨人は、この後 勝利の方程式で逃げ切りを図る。8回表 阪神は巨人3人目・マシソンから6番 江越が直球を左中間二塁打、7番 中谷は変化球を右へ運ぶ ヒット(中谷はプロ初の1試合4安打)で一死1・3塁の好機を作るが、原口・西岡の代打攻勢は共に外野フライに倒れ不発に終わった。

9回表は巨人守護神・澤村が、鳥谷の打球を処理したセカンド寺内の美技にも助けられて3者凡退
に退け、巨人が3対1で阪神に連勝。阪神は前夜に続き接戦を落とし  て、遂に借金は二桁の10と膨らんでいる。

「(試合開始)よーいどん!で、上本が真っ直ぐを振らんかったな。ミーティングでやった事がやれてない。(狙うべき球を打ちに行かないで)低めのボール球を振ってる」。高代延博ヘッドコーチは、憮然としていた。

金本知憲監督は、腕組みをしたまま厳しい表情で取材に応じる。2回表攻撃前に円陣でゲキを飛ばした事を訊かれて、「初回の(上本・鳥谷)二人の三振を見たら判るでしょ? ・・終盤になって やっと点を取るパターンが多いから。最初から9回二死満塁ぐらいの気持ちで全打席行け!と話した。そうすれば、ああいう(気のないスイングでの)三振は起きないだろう。そういう事!」と答える。

敗戦の中でも中谷・江越らは健闘した。「まぁ、そうよね。やっぱり、結果が残らないとチャンスは限られて来るから。だから(結果を出した)江越や中谷は、どういう気持ちで打席は入ったのか?結果に結びついたのか?を大事にしないと長続きはしないと思う」。若手が如何にプレッシャーを克服して行くか?その姿を指揮官は、ずっと見ているようだ。

プロ初の1試合4安打を記録した中谷将大外野手は、「いい感じで打てた。次へ繋げたい。ボクは一打席一打席 必死!」と話す。

若手の奮闘はもちろん大事だが、この窮状を招いた責任は主力選手にある。この試合2安打、9回にはレフトポール際に本塁打性のファールも放ったマウロ・ゴメス内野手は自戒をこめて次のように言った。「投手は一所懸命に投げている。俺たちが何とかしないといけない。この状況を続ける訳にはいかないんだ。断ち切らないとね!」。