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鳥谷止まった・・危機に一丸の白星!

両先発投手の乱調で二転三転する荒れた試合を阪神がチーム一丸の執念で制した。

鳥谷が遂にスタメンを外れ2012年シーズン開幕戦から続いていた連続フルイニング出場が667試合で途切れた。

広島左腕・中村恭に対する阪神は高山・北條・江越の1〜3番。大和をショートで起用する。初回に阪神先発・メッセンジャーが二死から5番 新井の右前適時安打で1点を先取されるが、2回表 5番 原口(8号ソロ)と7番 新井良(3号ソロ)がそれぞれアーチを架けて逆転する。広島・中村恭はこの回途中で早々と降板する。

原口と同様に真っ直ぐを仕留めた新井良太内野手は、「走者なしの状況だったので、とにかく塁に出ることだけを考えていた。センターへ打ち返せたし、しっかりと自分のスイングが出来たと思う」と話し、バックスクリーンへ放り込んだ勝ち越し本塁打の感触も上々のようだ。

阪神は3回表にも広島2人目・九里を攻めて、一死1・2塁から6番ゴメスの三遊間ラッキーバウンドからの左前適時安打で追加点をあげるが、その後の満塁では8番 大和が投ゴロ併殺打に倒れた。リードしてもらったメッセンジャーだが、この夜は真っ直ぐの走りが今一つ。その裏 丸・松山の連打に四球が絡んだ一死満塁から6番 鈴木に詰まり気味の左前2点適時安打を許して3対3と追いつかれる。

直後の4回表 阪神はメッセンジャー・高山の連打や広島・新井の野選などで無死満塁として3番 江越の左犠飛で再び1点を勝ち越した。 江越大賀外野手が話す。「打ったのはスライダー。どんな形でもイイので走者を返したいという気持ちだけだった」。

しかし、試合は落ち着かない。その裏 メッセンジャーは代打・西川の右二塁打から一死3塁とされて2番 菊池の中前同点適時安打。丸の左中間二塁打で2・3塁となり、4番 松山の打球をサード新井良が弾く失策によって勝ち越し点を奪われる。その後のピンチは何とか切り抜けたが、4回で早くも100球に達し5回裏 ヒット・四球で二死1・2塁と走者を溜めた時点で無念の降板となる。( リリーフの島本は、丸を1球で一ゴロに打ち取った)

「今日の投球については結果を見てもらえば判る通り、良いと言えるものではなかったね。失投を打ち返されたり、良いところに投げたボールも拾われてしまった。悔しい気持ちしかないね!」。ランディ・メッセンジャー投手は、4回2/3(115球)10安打5三振4四球5失点(自責4)。汗をびっしょり  かきながらの苦しいマウンドだった。

6回表 阪神は、広島3人目・一岡から荒木・北條のヒットなどで二死満塁として5番原口が、代わったヘーゲンズの低め変化球を叩いて左前2点適時安打で逆転。ゴメスが内野安打で再び満塁となると、金本監督は代打に鳥谷を起用する。鳥谷は詰まりながらも気迫で一二塁間への適時内野安打を放って7対5と2点差をつけた。

逆転打の原口文仁捕手が胸を張る。「打ったのはカットボール。あの打席では、しっかりとボール球を見送って粘ることが出来た。最後は少し打つポイントを前にして・・・当たりはよくなかったけど、しっかりと叩けた分あのような打球になってくれたんだと思う」。

リードを奪い返した阪神は、6回からマテオを投入。マテオは2イニングを無失点に抑えた。8回裏は藤川が無死から連打を浴びるが後続を抑える。8回表に広島・オスカルから放った江越の右越え三塁打を口火に一死満塁として鳥谷・押し出し死球で1点を加えて3点差をつけた阪神は、最後をドリスが締めて8対5と広島を振り切り、ようやく後半戦初勝利。対広島も9連敗で止まった。

「序盤から点が動いた中で途中から出て来た投手が粘って投げてくれた。(逆転打の場面は打席に)ココと言うところで集中して入った。ファンの応援もああいう打球になったと思う。どの試合も選手・スタッフは必死にやってるんで、こういう(全員で勝ち取った)勝利を大切にしたい。負けてばかりじゃボク達も悔しいので・・・」 。本塁打・殊勲打を含む3安打3打点の原口文仁捕手は、ヒーローインタビューに嗚咽するような声で答えている。

また、5回裏 メッセンジャーの後を受けた島本浩也投手が一球でプロ初勝利。「ピンチだったけど、自分にとってはチャンス。ここで抑えたらアピールになる!と全力で行った」結果、嬉しい記念星が付いて来た。育成契約から這い上がった二人が勝利の立役者になった事も感慨深い。

報道陣とのやり取りでは鳥谷の事が中心となった金本知憲監督。「トリとは2〜3回色んな話をして、最終的に(先発を外す事を)今日決めた。メンタル的にもあったし、外れる事が本人の為、チームの為。これ以上晒し者にする訳にいかなかった。ちょっと時間を置いて、ベンチで観るとか、気持ちの面で前向きなモノが出て来るまでは。まだ若いし、ベテランじゃないし、中堅だから。(連続試合出場は本人の)モチベーションの為にも、出来る限り続けてあげたい」と話している。

 「全然、普通でしたよ。(代打の場面では)点が入って良かった。(監督と話した内容については)監督に訊いて下さい」。フルイニング出場に区切りがついた鳥谷 敬内野手はクールな表情を崩さず、言葉少なに球場を後にした。