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浜地にプロの洗礼

一軍初登板の3年目右腕を巨人のアーチ攻勢に沈められ、前半で大量失点を許すという同様の展開で阪神が同一カード3連敗を喫した。

試合前、関西で検査を受けた梅野(2日の試合で負傷)の詳しい診断結果が明らかになった。左足薬指の骨折で当面痛みは残るものの治療等を行いながらプレーを続ける事が可能と言うチームドクターの見解もあり、週末の広島戦(マツダ)から再合流の見込みとなった。最悪の事態が回避されて矢野監督も一安心である。

先発投手は共にプロ初登板というフレッシュな対決。巨人ドラフト1位の新人左腕・高橋に対して、阪神は高卒3年目・浜地が満を持して一軍公式戦デビューを果たす。阪神は1番に上本を入れ、糸原・北條・坂本と下位を並べて臨む。初回二死から糸井がライト線二塁打、大山・四球で1・2塁とするが、5番 福留は外角スライダーで空振り三振に倒れた。

一方 浜地は、立ち上がり一死から坂本勇の中前安打で出塁を許す。丸は変化球で見逃し三振に斬るも、4番 岡本にスライダーを仕留められセンター左へ2試合連続となる2号2ラン。先取点を奪われる。制球が定まらない中、更に亀井・ゲレーロの連打で1・3塁となり、打者・田中俊の時に重盗で1点を追加された。浜地が落ち着かない内に揺さぶりをかけた巨人の見事な作戦勝ちである。連敗中の阪神は初回から重荷を背負う形になった。

巨人・高橋は、力強い真っ直ぐに一級品のスクリューボールなど変化球を有効に交えて猛虎打線を抑えにかかる。3回表 阪神は先頭・浜地が粘った末に投手強襲安打を放つ。鮮やかなプロ初打席初安打だったが、次の上本はファーストライナーで走者・浜地が戻れず併殺。ツキもなかった。

2回裏も一死1・2塁のピンチを迎えた浜地だが、坂本を右飛。丸からは2打席連続見逃し三振を奪って脱出。続く3回裏は岡本・ゲレーロから空振り三振を奪うなど、テンポの良い投球で初めて3者凡退イニングを作った。

しかし、4回裏 炭谷・吉川尚のヒットで二死1・2塁とされると2番 坂本には外寄り変化球をセンター左へ運ばれて 、試合を決定づける1号3ラン。6対0となり、この回限りで降板となった。浜地真澄投手の一軍初登板は、4回(79球)9安打 6三振 無四球 6失点。「(初登板で)多少の緊張はあったが、それ以前に自分の力を出し切ることが出来ず、悔しさの残る登板になってしまった。初回の失点だけで何とか粘りたかったのだが、先発の役割を果たす事が出来ず、野手の方々に申し訳ない」と無念の思いを絞り出している。

阪神は、5回表 先頭の8番 坂本がレフト中段まで運ぶ今季1号ソロ本塁打を放ち 漸く1点を返す。だが、浜地同様この日昇格したばかりの2人目・望月が、その裏 岡本・亀井の4・5番に直球を捉えられ右越えの2者連続アーチ。一気に反撃ムードをかき消されてしまった。望月は6回裏にも内野ゴロの間に追加点を許し、3回を4安打3失点で今季初登板を終えている。3人目・島本も一方的な流れを止め切れず、押し出し四球で失点。結局10対1で巨人に敗れ、阪神は4連敗となった。(巨人は5連勝)

浜地と明暗を分けた巨人・高橋は、落ち着いた投球で6回(101球)を投げ、4安打 5三振 1四球 1失点。初登板でプロ初勝利(巨人の大卒ルーキーでは59年ぶり)を手にした。ウイニングボールは両親に贈ると言う。

「(浜地は変化球を投げる時に腕の振りが)どうしても緩むよね。ある程度良いコースへ行けば、そんな事も無いかもしれないけど。前の球より甘くなったりとか…打者も1球は見逃してくれても次はなかなか見逃してくれないって言う感じにはなるよね」。矢野燿大監督も嘆き節に成らざるを得ない。

「(打線が)これだけ悪いというのも、ちょっとなかなかないとは思うんだけど、そんなの言うててもどうしようもない。ファンに申し訳ない試合になって、それはもう申し訳ないな!と思うけど。明日も試合があるのでね!」。もどかしくて仕方ないが、今は明るく前を向いて苦境を乗り切るしかない! そんな決意を胸に指揮官は東京ドームを後にしている。