試合情報

一軍試合速報

TOP > 試合情報 > 一軍試合速報

FlashPlayerのバージョンが低いか、インストールされていません。

  • 最新のスコア
  • テーブルスコア
  • 試合経過
  • ベンチ入り選手
  • 選手コメント
  • 戦評
  • 熱狂メーター

『青柳サマサマ』忍耐のプロ初完封 !

両先発投手が持ち味を発揮する引き締まった内容だったが、再三走者を背負いながらも粘り抜いた変則右腕の活躍が阪神に貴重な勝利をもたらした。

中日は6年目の右腕・阿知羅が、2季振り先発でプロ初勝利を目指す。対する阪神は、ナバーロに代わって初昇格した新外国人・マルテをいきなり6番ファーストで起用して臨む。阿知羅は初回を3人で片付けるスタートだ。

阪神先発・青柳は、立ち上がり先頭・平田を歩かせ犠打で一死2塁とピンチを背負う。続く大島の二ゴロは送球が逸れてマルテの足が離れた瞬間が微妙でセーフの判定となるが、矢野監督のリクエストによりアウトに変わって二死3塁。ここで青柳は、4番ビシエドを外角低めの変化球で空振り三振に斬って何とか凌いだ。2回裏も先頭・阿部に四球を与えたが、次の高橋を遊ゴロ併殺に取って事なきを得る。青柳は適当に荒れる球がかえって有効に働き、その後も中日打線を翻弄した。

2回表 阪神は先頭4番 大山が初球カーブを捉えて左中間スタンドへ飛び込む6号ソロ本塁打を放ち今シリーズ3戦全て先手を取る。「甘い球を一発で仕留めることが出来て良かった。良い形で先制点を取ることが出来たので、勢いに乗ってどんどん追加点を取りたい」と、大山悠輔内野手は話した。

失投を捉えて先制した阪神だが、全体的には球威があり制球も良かった阿知羅のペースに抑え込まれる。6回表 阪神は二死から糸原・四球と糸井の内野安打で1・2塁とするが、4番 大山は内角速球に詰まって捕邪飛に倒れ阿知羅を捉え切れなかった。中日・阿知羅は6回(103球)を投げて3安打4三振2四球1失点と見事な内容で役目を果たしている。

その裏 青柳は先頭・松井雅に絶妙なセーフティバントを決められ出塁を許し、二死後 京田に中前安打を浴びて1・3塁とされるが、怖い3番 大島を外角変化球で空振り三振に仕留めて中盤を踏ん張った。

中日は7回からリリーフ勝負に入る。谷元からバトンを受けた8回表 R・マルティネスは簡単に二死を取った後、近本に粘られた末に中前安打で出塁を許す(近本は10試合連続安打)。続く糸原の右前安打で3塁を狙った近本を刺すべく投じたライト・平田の送球が悪くサード高橋が後逸する間に走者・近本が生還。阪神に貴重な追加点が入った。

8回裏 青柳は、先頭・遠藤の左前安打で4度目となる無死の走者を背負う。続く松井雅の良い当たりのサードゴロを大山が弾く失策で1・2塁。代打・井領の一ゴロで一死1・3塁と変わり、1番 平田の痛烈な打球をサード大山が今度は華麗に捌いて併殺を完成させ、青柳が絶体絶命の場面を逃れた。井領の打球処理で思い切って2塁封殺にしたマルテの判断も結果的に功を奏したと言えそうだ。

9回表 阪神は中日4人目・小熊を攻める。先頭・福留の四球とマルテの来日初ヒットとなる左前安打で無死1・2塁。梅野のセンターへ抜けそうな打球はショート京田の美技で一死1・3塁となり、木浪・申告敬遠で満塁に変わるが、9番 青柳はそのまま打席に立った。結果は投ゴロ併殺で得点が入らない。

その裏 プロ初完封に挑む青柳は、先頭・京田に高く弾む一塁内野安打で出塁を許し嫌な予感が漂ったが、大島・三ゴロ。ビシエドとの対決は逆球の外角直球で見逃し三振。最後は5番 阿部を投ゴロに打ち取って遂に一人でゲームを締め括った。2対0。2試合連続で接戦を阪神が制している。

故障で約1ヶ月遅れの日本デビューとなったジェフリー・マルテ内野手は、「(来日初安打は)嬉しいけど、チームが勝った事が一番。(初回のリクエストについては)自分の捕球の方が早いという確信があったよ」と笑顔で話した。

ヒーローインタビューは、129球 5安打6三振2四球でプロ初完投勝利を完封で飾った青柳晃洋投手だ。「しんどかった。(8回にマウンドへ行く時)矢野監督に任せたぞ!と言ってもらえたので、自信を持って勝負する事が出来た。初回2回と先頭四球があったけど(試合途中から)ストライク先行で勝負出来たのが良かったかなと思う。(平成世代が活躍して)大山にも打ってもらいましたし・・・令和になっても平成の選手が頑張ります!」。

「いや、もう様様(さまさま)! ホントに助けて貰った。全てをね!」。矢野燿大監督は、反省を込めて振り返る。「オレの判断ミスというところで言うと(続投を)早く決めすぎたから。最後(9回表のチャンスで)代打行くという事も勿論準備はしていたんだけど(青柳に打たせて併殺で)全てが悪い方向に行ってたから。(その裏も)先頭にあんな内野安打打たしてさぁ・・もうホント、青柳が助けてくれて、青柳サマサマです」。

横浜・名古屋のロード2カードを5勝1敗で乗り切った事も「めちゃくちゃデカイしね!」と語る。「ホンマ(最後は)青柳頼む!って願ってるだけの事しか出来なかったけど。青柳の成長がチームを救ってくれたし。結果的に星勘定にしても、勝って甲子園に戻れる言うのは全然違うんで・・!」。この日ばかりは、青柳に最敬礼!の指揮官であった。