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「力不足!」西、暗転の黒星

均衡を破って一旦はリードを奪った阪神だが、投手の代え時がワンテンポ遅れた事が致命傷となって手痛い逆転負けを喫した。

オリックス先発は、通算96勝・ベテラン左腕の成瀬。阪神は福留に代わって原口を5番指名打者で起用する。緩急自在な成瀬は、立ち上がりを3者凡退で滑り出した。

阪神先発・西は移籍後公式戦初めてとなる古巣相手のマウンド。いきなり初回二死1塁に左前安打の吉田正を背負って、4番ロメロにバックスクリーンへ飛び込む8号2ランを浴びる。前夜中日戦サヨナラ安打のロメロは2試合連続アーチとなり、まさに絶好調だ。


2回表 阪神は一死から原口が左前安打を放ち出塁する。6番 梅野はレフト線へ長打を放ち原口が長駆ホームを狙うが、クロスプレーとなって判定はアウト。阪神側からリクエストがあり検証の結果、生還が認められた(梅野の記録は左適時二塁打)。尚も一死3塁でマルテ・三ゴロの間に走者・梅野も返って2対2と同点とする。

その後は両投手共に立ち直り、それぞれ持ち味を生かした投球で試合を膠着状態に導いて行く。オリックス成瀬は、制球が安定して四球は糸原に粘られた末に与えた1つだけ。6回(79球)を投げて3安打2失点と素晴らしい内容だった。



終盤に入って試合が動く。7回表からオリックスは2人目・比嘉を送るが、阪神は先頭・原口の右前安打と梅野・犠打で一死2塁として7番マルテが左前適時安打を放って勝ち越し点を挙げる。更に代わった海田から8番 高山がレフト線へ適時安打で続いた。

「打ったのはスライダー。自分の打てるゾーンに来たら全部打つ気持ちだった。しっかりランナーを還すことができて良かったよ。チームに貢献することできて最高だね」。勝ち越し打のジェフリー・マルテ内野手が、ベンチでにっこり笑顔を見せる。続いた高山 俊外野手も、「打ったのはカットボール。何としても追加点の欲しい場面だったので、命懸けで打った!」と気合いの一言だ。

2点リードで勝ちパターンに入った阪神だが、落とし穴が待っていた。8回表無死1・2塁を大山の三ゴロ併殺打でダメを押せなかった阪神。その裏 快調なペースで来ていた西が突然崩れる。小田と代打・後藤の連打で無死1・3塁とされ1番 福田の左前適時安打で1点差。代打・鈴木昴の犠打で一死2・3塁となって阪神ベンチは、藤川にスイッチ。吉田正は四球で満塁も、ロメロは真っ向勝負で空振り三振に仕留め2アウトとなる。5番 西野を打ち取れば!と言うところだったが、3球目ワンバウンドのフォークを梅野が横に弾いて同点となる痛恨の暴投。更に前進守備のライト後方へ勝ち越しの2点適時三塁打を浴びて、一気に試合がひっくり返った。

オリックスは守護神・増井が9回表を締めて6対4。前夜に続いて鮮やかな逆転で連勝を飾っている。勝ちは8回のピンチを凌いだエップラーについて、好投が暗転した西は古巣相手に悔しい6敗目を喫した。

「みんな一生懸命やってくれたと思うし、何とかしよう!と言うのは今日も見せてくれたので、それは仕方ないと思うし。まぁ、(悔いが)あるとすれば、オレが1個ぐらい遅れたかなぁ?と。継投が遅れたかな?と言うのは、オレの反省の中であるけど・・」。矢野燿大監督は、悔しさを押し殺しながら振り返る。前夜、点の取り方に関して課題を挙げていた指揮官だが、具体的な事に関しては、「やっぱりチカ(近本)とユウスケ(大山)が機能して来ないと」本来の流れにならない。「チカも(ここまで)ずっと引っ張ってくれたというのは勿論ある。でも、相手にとって嫌なのは、やっぱりチカが出て、ユウスケが(返す)と言うのが、こっちとしては理想の部分でもあると思うし、そう言うのに期待したい」と話した。

7回1/3(109球)6安打5三振 無四球 5失点。「・・・力不足。ただそれだけですね」。西 勇輝投手が、言葉を振り絞る。「7回は点取ってもらって、その裏もしっかり抑えたけど。8回ですね。終盤? 毎回課題なので、しっかり自分の中で乗り切れるように、良いイメージしながら(持ちながら)次もマウンドへ上がって行ければイイかな?と思う。・・・今日に限っては、本当に自分の力のなさ。粘り切れなかった。以上です」。

救援失敗を藤川球児投手は、潔く次のように振り返った。「何十回何百回結果出しても、一回ダメだったら責任を負うポジションに、それは変わらない。また明日。それ以降 、チームとしても自分としても強くなって行くことが大事だと思う。(今日は)勝負で向こうが勝ったという事です」。

『勝てば天国、負ければ地獄』の世界に生きる男の重い一言だった。