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青柳の明確な課題とは?

変則右腕が四死球から崩れ失点を重ねた阪神が、前夜に続いて逆転負けで3連敗を喫した。

東京ヤクルト先発は、今季対阪神の勝ち星はないものの防御率1.80と猛虎打線を封じている左腕・石川。阪神は、2番にソラーテを上げて、下位打線にはマルテ・梅野・北條を並べる。3番 糸井は通算1500試合出場の節目を迎えた。

阪神は、6月12日 (ヤフオクドーム)福岡ソフトバンク相手に5勝目をマークした後3連敗中の青柳が先発。ヤクルトはバレンティンをスタメンから外し太田・山崎・青木・山田哲と上位の並びを変えて来た。青柳は立ち上がり、一死から山崎にヒットを打たれるも、3番 青木を遊ゴロ併殺打に打ち取り、初回を無失点で滑り出す。

初回は石川に糸井の四球だけに抑えられた阪神だが、2回表 一死後6番マルテが緩い変化球にタイミングを外されながらも右ヒザを折って上手くアジャスト。レフト中段へ先制の10号ソロ本塁打を運んだ。「打ったのはチェンジアップ。チームの助けになるために、強いスイングをしてチャンスを作りたいと思っていたよ。本塁打というポジティブな結果になって良かったね!」。ジェフリー・マルテ内野手は会心の表情だ。

3回裏 青柳は先頭・中村への死球から二死2塁とされて1番 太田にライト線への適時二塁打を許して同点に追いつかれる。続く4回裏も青木・山田への四死球から一死1・3塁と走者を背負い、6番 村上に右中間へ24号勝ち越し3ランを運ばれる。これで気落ちしたのか?続く中村・奥村にも連続二塁打を浴びて、左打者を多く並べたヤクルトに5対1と突き放されてしまった。

青柳は5回裏にも二死満塁から7番 中村に押し出し四球を与えて更に失点を重ねる。結局5回(77球)まで投げて7安打2三振6四死球 6失点で降板となった。

石川はマルテに一発は浴びたものの、概ね非常に安定した丁寧な投球で6回(83球)まで投げて2安打3三振1四球 1失点で、後を救援陣に託している。6回表には二死2塁で糸井のセンターへ抜けそうなゴロをセカンド山田哲が見事に捌く美技(リプレー検証も判定変わらず)もあって、流れは完全にヤクルトだ。

7回裏には、阪神3人目・岡本が5番 雄平に右越え6号ソロ本塁打を浴びて点差が広がる。阪神も8回表 梅野と途中出場・高山の長短打と近本・四球で一死満塁とヤクルト3人目・五十嵐を攻めて、2番ソラーテの右犠飛で1点を返すが、期待の糸井は空振り三振に倒れた。その裏 ヤクルトは二死1・2塁から代打バレンティンの中前適時安打。続く4番 山田哲もレフト上段へ27号3ランを叩き込んで、完全に虎の息の根を止めた。

試合は、このまま11対2で東京ヤクルトが完勝。阪神は一方的な点差で敗れ3連敗となった。負け越しは今季最多タイの6と膨らんでいる。今季最多6失点で8敗目を喫した青柳晃洋投手は、「技術不足。狙い過ぎて甘く入ったり、コントロール出来ない」自らのピッチングがもどかしそうだった。致命傷となった村上の一発は、外角へ投げようとした初球が内へ甘く入ってしまったものだ。リードした梅野隆太郎捕手も、「球自体は戻って来ているけど、高さだったり意識しないと。(死球に関しては)積み重ね。消さないと。そこはヤギ(青柳)も工夫しないとね」と厳しい提言である。

「(点数の)取られ方が悪いよな。カウント良い時とか、初球とか。四球とか死球で出してボカン!というのは、ちょっと取られ方として寂しいなというか。何か工夫とか?アイツの、今カベに当たってるとこだと思うんだけど」 。矢野燿大監督は、青柳の復調を誰よりも願っている。「(細かいコントロールで粘る投球が)出来る投手なのか?というとそうじゃないかもしれないけど。(それで済ませていたら)今のステージのまま、アイツも上がれないから。(今後の処遇は)今すぐ、ここでどうするというのは言える感じじゃない。先発陣も苦しいんでね」。「(青柳の課題は)明確であって、左打者をどう抑えるか?」と断言する指揮官にとって、それをなかなか克服出来ない愛弟子の姿が歯痒くてならない。

通算1500試合出場の糸井に関しては、「イメージ的には、まだ1500なんだ!と何となくそういうとき感じだけど、投手から野手に転向して、それだけずっとレギュラー続けてやってるいうのは立派な事だと思うし。ヨシオも万全じゃない中、そういう数字というのは一つの目安と言うか、今後へ向けての頑張る材料にもなると思う。次に2000と言うのか出て来ると思うんでね。そこを目指して頑張ってくれたら」とエールを送った。

ゲームの後半、2盗塁を決めるなど奮闘した近本についても、「勿論、盗塁王を獲りたいやろうし、赤星の数字というのも目指している選手なので、もっともっと積極的に」プレーするよう奨励している。

チームが低迷する現状には、「一つだけの理由ではないと思うけど。勿論 点も取らなあかんし、投手も踏ん張らなあかんし。全体的にやる事はいっぱいあると思うんで。苦しい状況であるのは間違いないんでね。でも跳ね返すしかない」と話して、改めて巻き返しを誓っていた。