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明暗分けたリクエスト

初回から打線が繋がり主導権を握った阪神が、勝負所でリプレー検証による判定変更もあって流れを離さず4連勝を飾った。

サウスポー対決となった神宮。東京ヤクルト先発・山田大に対する阪神は、前日と同じ打線で臨む。いきなり内野安打で近本が出るも木浪の二ゴロ併殺打で二死となったが、福留・四球後 4番マルテが粘りに粘って10球目をショート右を抜ける速い打球の左中間適時二塁打を放ち初回に先制する。続く糸原は右中間へ。更に6番 大山もセンター右を破る3者連続適時二塁打で1回表 阪神が鮮やかに3点を奪った。

先制打のジェフリー・マルテ内野手が話す。「打ったのはツーシーム。しっかりボールにコンタクトできるように集中したことでアグレッシブな結果になったね!」。スライダーを仕留めた糸原健斗内野手は、「自分の持ち味である粘りバッティングが出来た」と笑顔のコメント。続いた大山悠輔内野手も「打ったのはストレート。いい流れに乗って打つ事が出来た。もっと遥人(高橋)の援護をできるように頑張る」決意を表している。

阪神先発・高橋遥は、山田哲・バレンティンや 1986年 清原以来の10代シーズン30本塁打を達成した村上ら一発を秘めた強力打線を相手に低めを丹念に突く投球を心がけてマウンドに上がる。ヤクルトは、山崎・大引の1・2番。8番に奥村を入れて来た。初回先頭・山崎に内野安打を許して、その後二死から入れ替わった走者の山田哲に盗塁を決められる(山田哲は昨季から33連続盗塁成功となり日本新記録)。バレンティンを歩かせ二死1・2塁となるが、5番 雄平を二ゴロに打ち取った。

3回表 阪神先頭2番木浪が右中間へ4号ソロ本塁打を放ち、追加点を奪う。「打ったのはスライダー。一打席目が悔しい凡打となったので、何としても塁に出るという気持ちで打ちに行った結果がホームランとなって良かった」。初回併殺打の悔しさを晴らす一発に木浪聖也内野手も納得の表情だ。山田大は5回(75球)5安打2三振1四球 4失点で交代となった。

その裏ヤクルトも反撃。一死から1番 山崎が2打席連続の内野安打で出塁すると、続く大引は三遊間突破左前安打を放ち、通算1000安打を達成。山田哲も三塁強襲安打で一死満塁と高橋遥を攻め立てる。ここで4番バレンティンの遊ゴロ・併殺崩れの間に1点を返した。高橋遥にとっては苦しい場面だったが、ここは最少失点で何とか切り抜ける。

5回裏には一死から大引・中前安打と山田哲・四球で1・2塁とされて、4番バレンティンは打ち取った当たりだったが、ショートが飛球を捕れずテキサス性安打。木浪からの悪送球もあって1点を失った。尚も2・3塁と一打同点のピンチが続いたが、ここは高橋遥が雄平・村上を連続空振り三振に退ける。

高橋遥は6回(102球)まで投げて8安打9三振2四球2失点で救援陣に繋いだ。「ストレートの走りは良くなかったけど、梅野さんが上手くリードしてくれたお陰で思い切って投げる事が出来た。序盤から援護してくれた野手の方々にも感謝です」。高橋遥人投手は、謙虚に振り返っている。

阪神2点リードで必勝パターンに入ったが、一筋縄ではいかない。7回裏 2人目 ・ドリスは山崎・山田哲にヒットを打たれ一死1・2塁とされて4番バレンティンの打席で立て続けに暴投! 大荒れの内容でミスミス1点を献上するとバレンティンはセンターへのやや浅い飛球。本塁返球は走者・山田哲と捕手・梅野のクロスプレーも判定はセーフだが、阪神サイドからの要求でリプレー検証となり判定が覆った。近本からの好返球で阪神は危機一髪で同点を免れる。

すると8回表 近本・ヒットをきっかけとした二死3塁から阪神がマルテ・糸原・大山の3連続適時長短打でヤクルト4人目・梅野を捉える。この追加点が決定打となって、9回表にも1点を加えた阪神が8対3と勝利を収めた。阪神は今季最多タイとなる4連勝。粘り強く投げた高橋遥が、7月7日広島戦(甲子園)以来の今季3勝目を挙げている。勝負を分ける好返球の近本は、この試合2安打をマークして球団新人では赤星憲広さんの128安打に並んだ。

「最近チームに迷惑かけていたので、勝利に貢献出来て嬉しいです」。ヒーローインタビューで高橋遥人投手は、はにかみながら答えている。「(毎回奪三振について)ピンチの時は、追い込んでからは三振狙いに行って取れたので、梅野さんに感謝です。色んな球を使ってもらったので、ボクは思い切り自信を持って投げるだけだった。最初に点を取ってもらったので凄い気楽に投げる事が出来た。(3勝に関して)去年2勝だったので、今年こうやって超える事が出来て嬉しいです!」。

矢野燿大監督も、「(高橋遥の)調子はあまり良くなかったと思うけど、勝負どころで我慢。攻める投球が出来た」と若き左腕を称える。シーズンが残り少なくなって、一戦一戦勝って行くしかない状況だが、「チームとして良い流れというか、良い勝ち方が出来ている。これで4試合連続で先発に勝ちがついたのかな? 中継ぎ陣を色んなパターンで使いながら勝てているんでね!」。指揮官は、ここに来ての勝ち方に確かな手応えを口にしていた。