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執念の同点劇も実らず

連敗中のルーキー右腕に苦しめられて敗色濃厚な展開で一度は追いついた阪神だが、敵地でサヨナラ負けを喫し連勝が3で止まった。

広島先発は、前回14日京セラドームでは完封するなど、対阪神3戦全勝のルーキー森下。新人が同一カードで3度目の2桁奪三振を達成すれば、1990年・野茂以来30年ぶりの快挙となる。前夜と同じスタメン野手の阪神は初回一死から木浪が中前安打で出るも、3番 陽川が遊ゴロ併殺打に倒れた。

阪神はローテーションを組み替え、通算5勝0敗 防御率1.98とマツダスタジアムが得意の西 勇をカード頭に中5日で先発に立てる。広島は1番 長野、3番 堂林。6番からはピレラ・坂倉・上本と続く打線で臨んだ。西は初回一死 2番 菊池涼に右越え5号ソロを浴びて、あっさり先取点を与える。

2回表 阪神は先頭サンズ・四球の後、大山が詰まりながらもライトの前に落とすも、打球判断が難しく走者サンズが二封となる(記録はライトゴロ)など上手く展開する事が出来ない。その裏 西は一死1塁に死球のピレラを背負って7番 坂倉に甘いツーシームを捉えられバックスクリーン右への3号2ランを浴びて、序盤で広島に3対0とされた。慎重に立ち上がった西だが、時折変化球が高く抜けるなど失投も目立ち、それを赤ヘル打線に仕留められた格好である。

走者を出すと積極的に仕掛けて来る相手にリズムを乱される西。3回裏には1塁走者・堂林のスタートに慌ててプロ初のボークを取られるなど、いつもの冷静さを欠く場面もあった。その後、鈴木誠・松山を歩かせて二死満塁とされたが、ここは何とか6番ピレラを遊ゴロに打ち取っている。

広島・森下は、4回表 木浪・陽川・サンズから3者連続三振を奪ってエンジン全開となる。それでも、阪神は5回表 先頭・大山がカーブを打って左前安打。一死後 7番 梅野がレフト線へ長打を放つ。レフトのピレラが打球処理にもたついた事もあって大山が生還して、難敵・森下から漸く1点を返した。(記録は適時二塁打)

「打ったのはストレート。とにかく追いつくしかないし、相手も良い投手なので後ろに繋ぐ気持ちでコンパクトにスイングする事を意識していた」。梅野隆太郎捕手は、リードされている状況に厳しい表情で振り返っている。

阪神は6回表 近本が粘った末に左前安打で出るが、後続が森下の小気味良い投球に抑えられる。西も経験値を生かして、中盤はコントロールの精度も良くなって、立ち直りを見せた。西は6回(92球)まで投げて3安打3三振3四死球3失点で交代となった。「序盤は苦しい展開でしんどい投球になってしまったけど、回を追う毎に何とか梅野のリードに応える事が出来るようになったし、それを梅野が引き出してくれた」。反省も踏まえつつ、西 勇輝投手はこのように語った。

7回表 阪神先頭・大山が、甘く入った外角変化球を捉えて左中間へ13号ソロ本塁打を叩き込む。次のボーアが対森下初ヒットとなる右前安打で出塁して、代走・植田を梅野が送り一死2塁とする。しかし、小幡の代打・糸井は良い当りの左飛。西の代打・福留も真っ直ぐで空振り三振に倒れ、同点に追いつく事は出来なかった。森下は7回(123球)6安打8三振1四球2失点で勝利投手の権利を持って、後を救援陣に託している。今回も新人らしからぬ投球だった。

この後、両チームは継投に入る。7回裏は2人目・岩貞が、広島をゼロに抑えた阪神だが、8回表は広島2人目の左腕・塹江に上位打線が全て内野ゴロに打ち取られ3者凡退に終わる。その裏は阪神3人目・馬場は二死からの堂林・四球をきっかけに盗塁と梅野の悪送球で走者を3塁まで進められたが、4番 鈴木誠を何とか中飛に打ち取って望みを繋いだ。好リリーフの岩貞祐太投手は、「テンポよく投げる事が出来たし、3人で抑えることが出来て良かった」と話している。

9回表 広島守護神・フランスアに対する阪神は、サンズ・大山の連打で無死1・3塁とする。代打・中谷は真っ直ぐに詰まって遊飛に倒れ一死となるが、7番 梅野は痛烈な当たり。セカンド菊池涼が早いゴロを止めて併殺を狙うが、ショート上本は上手く処理出来ずに併殺崩れとなって、阪神が土壇場で追いついた。

その裏 阪神は左腕・岩崎を投入するが、先頭・松山に右前安打を許す。ピレラ・右飛の後、坂倉に内野安打を打たれ一死1・2塁とされる。
最後は8番 上本にセンターオーバーのサヨナラ打を浴びてジ・エンド。4対3で広島が勝った。阪神は今季2度目のサヨナラ負け。3連勝で止まり、再び勝率5割を切っている。

序盤の劣勢を徐々に跳ね返し粘りを見せた阪神だが、最後は力尽きた。とは言え、大山が本塁打を含む3安打と復調気配。新人・森下に4連敗は何とか免れたチームの粘りと執念はプラス材料だと言えるだろう。