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延長『熱勝』大山が決めた!

3連戦全て最終盤までもつれる展開となる中、救援陣が連日の踏ん張りを見せた阪神が、延長戦を制して敵地でカード勝ち越しを決めた。

広島先発・遠藤に対して、阪神は3番 糸井など前日と同じオーダーで臨む。初回先頭・近本の遊撃内野安打と糸井・四球で一死1・2塁として、4番サンズが真っ直ぐを捉え左中間へ12号3ランを放ち、阪神が先制する。「近本と糸井さんが出塁してくれたから、何とか本塁まで還したいと思っていたよ。真っすぐを仕留め、先制点を取る事が出来て良かったね」と、ジェリー・サンズ外野手がニッコリ笑った。

阪神先発・秋山に挑む広島は、一軍再昇格の安部と菊池涼・長野で上位3人を形成。6番に若い坂倉を配するなどして攻略を図る。秋山は初回一死から菊池涼に右中間二塁打を許すが、後続を抑えて無失点で滑り出す。その後もたびたび走者を背負うも、丁寧で冷静な投球で要所を締めて序盤をゼロで凌いだ。

広島・遠藤も2回以降は本来の投球で立ち直る。5回表には、木浪の中二塁打などで二死2・3塁とされたが、3番 糸井を打ち取って追加点を許さない。するとその裏 秋山はピレラのヒットにボーア・失策などが絡んだ二死2・3塁から2番 菊池涼にスライダーを捉えられて左越え6号3ランを浴びてしまう。

秋山には痛恨の一球となったが、6回(92球)まで投げて6安打4三振 無四球3失点とまとまった内容で、後を救援陣へと繋いだ。「中々テンポよく投げる事が出来なかった中で、何とか粘る事が出来ていただけに、あの1球が悔やまれる。あそこを抑えなければ勝つ事は出来ないので悔しい」。秋山拓巳投手は、勝負の厳しさを噛み締めていた。

阪神は終盤リリーフ勝負に入る。7回裏を岩崎が、8回はガンケルが抑える。「同点の緊迫した場面で3人で抑える事が出来て良かったね。後はチームが勝つように応援するよ」。ジョー・ガンケル投手は、登板後このように話している。

広島は2人目・塹江が8回から登板。9回表 阪神は二死から梅野・右前安打と代打・陽川の死球で1・2塁とチャンスを作ったが、代打・中谷が変化球に空振り三振。勝ち越し点を奪えない。その裏 阪神は、岩貞を投入。二死後、田中広に粘られ四球を与えるが、代打・礒村を何とか遊ゴロに打ち取って試合は延長戦に入った。

10回表 広島は守護神フランスアを立てる。先頭近本が四球で出塁して、木浪・犠打で阪神は一死2塁とチャンスを作る。途中出場・江越は空振り三振に倒れ、サンズは申告敬遠で二死1・2塁。広島ベンチは、5番 大山との勝負を選んだ。敢えてボール先行のカウント3-0から真っ直ぐを振り抜いた大山の打球は、前進守備の右中間を破る2点適時三塁打となった。通常の守備シフトなら捕れていた打球だが、広島ベンチも肚を決めて取った策なので、これは仕方がない。遂に勝ち越し点を奪った阪神が、その裏をスアレスが3者凡退に抑えて、5対3で広島を下した。

「勝負はボクだろうなとは思っていたので、もう打つしかない!と思って準備していた。次に繋げると言うよりは、自分が決めるつもりで打席に入った」。ヒーローインタビューで大山悠輔内野手が冷静に決勝打の場面を振り返る。「(3-0から)見逃すという気はなかったので、狙い球・コースを絞って思い切って行った。(打球が抜けた時は、一塁走者の)サンズ、走ってくれよ!と思った(笑)」。

8月の全試合を終えて、阪神・広島ともに公式戦120試合のちょうど半分となる60試合を消化。阪神は29勝28敗3分と1つ勝ち越しの3位につける。首位巨人には6・5差と離されているが、開幕直後の大きな躓きを思えば、勝ち越しターンは御の字と言えるかもしれない。とは言え、この状況から優勝への道は容易ではない。残り半分となったペナントレースでは、今カードで見せた粘り強さに加えて更に強力な上昇要因が必要になってくると思われる。

打線の中軸を担う大山は、今後に向けた決意を次のように語っている。「厳しい戦いは続くと思うけど、1試合1試合 全員一丸となって戦うだけ。しっかり頑張ります!」。