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歓声の戻った甲子園でボーアが活躍

東京と名古屋、ビジター2カードを戦ってきたナインをこれまでよりも大きな歓声が迎え入れた。観客の人数制限が緩和され、甲子園に詰めかけた観衆は1万1384人。ファンの大きな声援を受け、今季初登板となる岩田が先発マウンドに上がった。立ち上がりに1死満塁のピンチを招くが併殺打で切り抜ける。するとその裏、打線は2死から糸井の2塁打とサンズの適時打で1点を先制、上々の立ち上がりとなった。

援護点をもらった岩田は2回と3回はいずれも三者凡退。しかし4回に同点を許すと5回に2失点。リードを許す展開となってしまったが打線はすぐさま反撃態勢を整える。5回に糸井の適時打で1点差に迫り、6回にボーアが豪快な一発をバックスクリーンに叩き込む。

「ここ最近詰まらされてしまう打席が多かったから、しっかりコンタクトできて良かったね。こうして同点に追いつくことができたし、タイガースの勝利に向かって頑張るだけだよ」

この一振りで同点とし、得意とする終盤のリリーフ勝負へと持ち込んだ。

7回は岩貞、8回は岩崎。自慢の中継ぎ陣はそれぞれ無失点と仕事をこなした。すると8回裏、大山の安打と相手のバッテリーミスで無死2塁としボーアの適時打で待望の勝ち越し点を奪う。

「大山選手がすごく良い仕事をしてくれて、みんなが力を合わせた結果、打てたと思います」

この後、さらに1死3塁から木浪の犠牲フライで1点を追加、リードを2点に広げた。

9回はもちろんスアレスがマウンドに上がり3人斬り。リーグトップのセーブ数を16に伸ばし試合を締めくくった。

中身のある勝利に矢野監督は「中継ぎ陣が頑張ってくれたんで流れがこちらに来る戦いが出来ました。ボーアが打つと盛り上がるし、ファンの皆さんも盛り上がるのでもっともっとホームラン打ってもらいたいですね。僕たちはジャイアンツを追いかける立場なので、しっかりゲーム差を詰められるような、挑戦権を取れるような戦いをしていきます」明日も1万人を超える歓声を味方につけ、連勝を狙う。