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大山の勝ち越し弾で小川がプロ初勝利
先行逃げ切りの形を得意としているのに追いかける展開の試合が続く。
この日も先発の伊藤将が止めたバットに当たって転がった打球が2塁打となる不運から2点の先制を許してしまう。
直後に無死満塁のチャンスを作り糸井の内野ゴロの間に1点を返すが追加点は奪えない。3回にも失点し逆にリードを広げられてしまう。ただこういう試合をひっくり返せるのが優勝する強いチーム。伊藤将は7安打を浴びながらも5回3失点と最低限試合を作った。するとこの粘りの投球に打線は野球の華、本塁打で応えた。5回1死1塁で伊藤将の代打として打席に立ったロハス・ジュニアが初球を捉え、バックスクリーンに同点アーチを叩き込む。
「とにかくきたボールを強く打つというシンプルな考え方で打席に入ったよ。思っていた通りにしっかりとスイングすることができたし、最高の結果になって良かったよ」
助っ人の一振りで試合を振り出しに戻すと後半は春先に見た強いタイガースが戻ってきた。
3-3の6回は小川がきっちり三者凡退に抑える。「とにかく0で抑えて攻撃に流れを持ってこようと思って投げてるので、それがつながってると思って良かったと思います。強気で攻めるピッチングを見ていただければいいかなと思います」試合の流れを大きく左右する重要なイニングで与えられた仕事を果たした。
するとその裏に2死1塁から大山が勝ち越しの2点本塁打をレフトスタンドに運んだ。
「打つだけだと思ったので思い切って行きました。結果的に勝ちにつながる1本だったので良かったですし、その後チーム全員で守ることが出来て良かったと思います」
ついにリードを奪うと及川、岩崎、スアレスのリレーがヤクルト打線に反撃を許さない。大敗を喫した前日の悪夢を1日で振り払い、これで1勝1敗。カード勝ち越しを懸けて明日は高橋が1軍マウンドに戻ってくる。矢野監督は「ファームでも順調に来てるんでね、久しぶりの1軍になりますけど向かっていく投球をしてくれると思います」優勝へ向けて最後のピースが首位固めを後押しする。
