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必死の采配と9回の反撃も白星ならず

波に乗れない現状を打破しようとベンチは大きく動いた。
打線では佐藤輝をプロ初の2番に起用、思い切ったオーダーを組んだ。2回2死2塁の守備ではまだ序盤ながら中日の大島を申告敬遠で歩かせる。3回の攻撃で先発・桐敷に打順がまわると代打・高山を送り出し、その裏には早くも2度目の申告敬遠を使った。

まるで1点を争う終盤のようなベンチワークで試合の主導権を奪いにかかった。しかし3回までに4点ビハインドを背負う苦しい展開となってしまう。

4回に1番の中野がチーム初安打を放つも佐藤輝が併殺網にかかりチャンスを広げられない。6回と8回には梅野と途中出場のロハス・ジュニアの安打で走者をためたがどちらも得点には結びつかず。打線の援護がない中でも齋藤は6回1死満塁から相手の中軸を連続三振、4番手の石井は2回をパーフェクトとリリーフ陣は4回以降追加点を与えず終盤戦に望みをつないだ。

4点差が遠いまま迎えた9回の攻撃は2番からの好打順。先頭の佐藤輝が安打で出塁すると近本もライト前に運ぶ。無死1、3塁とし4番に戻った大山の犠牲フライで1点を返した。しかし反撃もここまで。同点、逆転はならなかった。

完投を許した中日の柳は昨季に最優秀防御率と最多奪三振のタイトルを獲得した好投手。今季も難敵であることには変わりないがこちらにもタイトルホルダーはいる。明日の先発マウンドに上がる青柳は昨季13勝を挙げ最多勝に輝いた。今季は開幕投手に内定していたが新型コロナウイルスに感染したため、ようやくの1軍登板となる。3週間遅れの開幕へ、チームにとっても明日の試合を浮上のきっかけにしたい。