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攻撃面で後手を踏み続ける…首位奪取ならず

序盤から後手を踏み続けた阪神が、首位奪取に失敗した。

勝てば今季初めて首位に立つ阪神だが、先発・岩田が最初に掴まる。立ち上がりの2球目・外角球を長野に右へ狙い打たれて初回先頭打者アーチでいきなり失点。更に橋本・阿部の長短打と5番 村田の内野ゴロで2点目を取られた。

2回には二死1・2塁から2番ライト橋本に右前適時安打を浴びて、その後 橋本の盗塁を狙う動きに捕手・梅野が2塁へ悪送球して、もう1点。低め変化球を見極められ、ゾーンを上げたところを痛打される悪循環で序盤にして4点の重いビハインドを背負った。その後は抑えた岩田 稔投手だったが、5回(81球)6安打4三振1四球4失点(自責3)で降板。「慎重になりすぎて、考えすぎてしまった。今日はそれに尽きる」と振り返っている。

ストレート主体で押す巨人先発・小山に1・2回3者凡退の阪神は、3回表7番 伊藤隼がチーム初ヒットを放つが得点には至らない。5回には福留・伊藤隼の連打で一死1・3塁と絶好機を得るも8番 梅野が三ゴロ併殺に倒れて、フラストレーションが蓄積されていく。

漸く6回表二死2塁から3番 鳥谷がライト線へ適時二塁打を放って阪神が1点を返すが、続くゴメスはフォークに空振り三振に倒れ、畳み掛ける事は出来なかった。7回表に先頭マートンがヒットで出塁すると、巨人ベンチは小山から左腕・青木にスイッチ。福留は一塁線に鋭い打球を放つが、ファースト阿部の好守で併殺となり、その裏2番手・金田がセペダにライトへの特大アーチを浴びて、万事休す。一度も主導権を奪えぬまま、5対1と巨人に完敗した。

6回0/3(69球)5安打1失点と好投の小山が4勝目。久々に立ち上がりの課題が露呈した岩田は6敗目を喫している。要所要所で気迫溢れる守備でチームを鼓舞した巨人・阿部のキャプテンシーが光った試合だった。

「岩田は3回以降腕が漸く振れ出したけど、やっぱり立ち上がりだったな。(バッテリーが)インコースに突っ込んで行く前に打たれていた」。和田 豊監督は、相手の狙いを察知出来なかった事を悔やんでいた。「(打線は)最初に返す1点が遅すぎた。小山を捉え切れなかった。ゴメスが低めの変化球に止まらなくなって来てる」と懸念を示したが、気を取り直し「明日は是非とも勝って…」次のカードが待つ横浜へ乗り込む決意を表明していた。