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打線沈黙・・3位転落
前半の投手戦から後半じわじわと差を広げた巨人に対して、大きなヤマ場も作れないまま 阪神が完敗。3位に転落し、ナイターで広島を破った首位ヤクルトとは3ゲーム差に開いた。
巨人先発・菅野はシュートを多投するなど変化球中心の立ち上がり。初回3者凡退の阪神は2回表 1安打2四球で一死満塁の大チャンスを迎えるが、大和・岩崎は連続三振に倒れる。大和は4回表二死1・2塁でも凡退。前日のスクイズ失敗(ファール)から続く負の巡り合わせとなっている。
阪神は、巨人戦も東京ドームでも初登板となる左腕・岩崎が先発。初回は3人共内野フライに打ち取る上々な立ち上がりを見せる。3回裏にはルーキー岡本の内野安打と死球
で無死1・2塁のピンチだったが、後続を退けた。
その後も菅野・岩崎が持ち味を活かした好投を続けたが、6回裏に均衡が破れる。円陣を組んで臨んだ巨人は立岡が出て、送りバントで一死2塁。ここで3番 坂本がレフトフェンス直撃の適時二塁打を放って鮮やかに先制した。
遂に失点した岩崎だが、6回( 82球) 4安打 2三振 1四死球 1失点の内容は見事!と言う他はない。それでも岩崎 優投手は、「先制点を与えないという気持ちで投げていたが、先に点を取られる形になってしまい悔しい」と唇を噛んだ。それでも、中西清起投手コーチは、「制球が良かった。十分じゃないか?」と賞賛している。
7回からリリーフ陣投入の阪神だが、ムードを変える為に再昇格させた松田が一死2塁から8番 小林に真っ直ぐを叩かれ左中間への適時二塁打。手痛い追加点を許す。
この後 巨人は菅野に代打を送って8回から2人目・山口が登板。阪神打線は、巨人投手陣のパワーと技に封じられて全く得点の雰囲気を出せない。8回裏には阪神4人目・歳内が二死1塁から5番 長野の右中間適時二塁打を浴びて万事休す。
9回は巨人の守護神・澤村に伊藤隼の二塁打1本に封じられて、阪神は3対0であっさり敗れた。菅野は、巨人では堀内恒夫氏以来となる新人から3年連続2ケタ勝利を挙げた。7回(118球)3安打10三振3四死球。あまり調子が良くない中で、さすがの投球だった。3打席3三振を喫した今成亮太内野手は、「(これまでとは)イメージが違う。完璧にやられた」と脱帽している。
「(坂本に先制打を浴びた場面は高めの真っ直ぐという)岩崎の持ち味で打たれたのだから仕方がない。ただ、あの場面では それを読まれていた気がする」。僅か4安打の完封負けに和田 豊監督が無念を噛み殺す。「岩崎は本当に良く頑張ってくれたけど、打つ方がなぁ〜。ゼロでは勝てない。(回の)先頭打者が一度しか出塁出来ず、リズムが作れなかった。(8月4日以来の3位転落。優勝が遠のく1敗だが)前を向いて行くしかない。選手は諦めていない。このままでイイとは思わないので、策を練って・・・また明日ダネ」。気力を絞り出すように話していた。