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西どうして? 突然の暗転

先発右腕の変調が響き序盤の優位を覆された阪神が、12連戦の初戦を落とした。

中日予告先発・笠原が体調不良で登板を回避した為、救援陣の佐藤が代役を務める。初回は二死から1安打2四球で満塁となり、好調6番 梅野が右中間突破の走者一掃二塁打を放って阪神が3点を先制する。「打ったのはストレート。チャンスはここしかないぐらいの気持ちで打席に入った。初回から西さんを援護することができて良かった。まだ始まったばかりなので、しっかりリードできるように頑張る」。先制打の梅野だが、素早く切り替えて気を引き締めている。

3回表 阪神は大山・福留の連続四球と梅野のバント安打で一死満塁とするが、陽川・木浪が凡退してチャンスを逃した。結果的にこの逸機が、流れを変えるキッカケとなる。2回表一死2塁を含めて追加点を許さなかった中日・佐藤だが、この回限りで交代。3回(64球)4安打 3三振 4四球3失点だった。

阪神はローテーションを大幅に組み替えて、12連戦の最初に中5日で西を持って来た。2戦連続無得点の中日は、7番に井領を2年振りでスタメン起用。西は序盤3回を3者凡退と順調に滑り出す。しかし、4回裏 先頭・平田に死球を与えて京田の右前安打で無死1・3塁のピンチを招くと、3番 大島のセカンド適時内野安打で中日に26イニングぶりの得点を許した直後、ビシエドにはシュートをレフトスタンドへ運ばれる6号逆転3ランを浴びて一気に4点を失った。

中日は5回裏にも大島・左中間二塁打とビシエド・申告敬遠の一死1・2塁として5番 阿部の打球をショート木浪が確保出来ないのを見て走者・大島が生還(記録は適時内野安打)。5対3と阪神を突き放す。

もう一つ流れを引き寄せたのは、中日2人目・又吉の好投だろう。4回から3イニングをピシャリと3人ずつで片付けて試合を味方のペースへと導いて見せた。

7回表 阪神は、中日3人目左腕ロドリゲスを攻める。先頭・西の代打・上本の中越え二塁打と暴投で無死3塁となって1番 近本が高く弾む適時内野安打を放ち1点差とする。更に糸原が送って一死2塁と同点機を作ったが、糸井は空振り三振。4番 大山も代わった谷元から痛烈な打球は放ったが、結果は左飛に抑えられた。

阪神・西は、6回(93球)を投げて7安打3三振 2四死球5失点で交代した。素晴らしい立ち上がりだっただけに2巡目以降乱れた内容がもったいない。試合後、西 勇輝投手は「(ビシエドには)勝負に行ったボールを打たれた」と振り返っている。ゴロを打たせての併殺を狙って投げた内角シュートを見事に跳ね返された。「ラインとか高さをもっと明確にしなければいけなかった。(あの一発で阪神に来ていた)流れを止めてしまった」結果に渋い表情だった。

7回裏 阪神2人目・岩崎は、先頭・京田のヒットから一死1・2塁とされるが、阿部・高橋を打ち取り、辛うじて追加点を防ぐ。8回裏には、この日再昇格となった藤川が風格溢れる投球で3者連続空振り三振を奪っている。

1点差に迫られた中日だが、8回表をR・マルティネス。最後は守護神・鈴木博が猛虎打線を力でねじ伏せて、5対4で逃げ切った。中日は連敗を3で止め、逆に阪神は3連勝でストップ。勝ち投手は、中盤をパーフェクトに抑えた又吉が今季初白星。鈴木博にセーブがついて、敗れた西は2勝3敗と黒星先行となっている。

理想的なゲームの入り方が暗転して大事な12連戦最初の試合を落とした矢野燿大監督は、敢えて結果論を避けた。「西らしい立ち上がりやったけど。(ビシエドへの配球が裏目に出たが)いや、まぁ、それを言ったらタラレバになっちゃう。・・じゃあ、スライダー打たれたら何で内角攻めないんだ!って事になるじゃん。そりゃ、打たれた結果というのは勿論、反省する部分というか?次に対してというのは、やって行かなアカンけど」。

「それよりもやっぱり点取れるところで取らないと!というところの方が反省点」として、3回表一死満塁でボール球に手を出して、結果浅い左飛と凡退した陽川の打席に言及する。「ずっと出てないから、陽川の立場になれば難しいトコなんだけど、アレが見送れるというか?打ちに行くんだけど、どうにかして欲しいと言うのがある、かな?」。

その前に決めた梅野のバントヒットに関しては、「凄く良いアイデアで。視野広く状況を読んで・・素晴らしいセーフティーやった」と褒めちぎった。また、8回に登板した藤川が圧巻の投球を見せた事も「チームのムードというか、そういうところもプラスの材料が多いので。素晴らしいピッチングやったと思う」と全体への影響力を称えてみせる。

勝てる流れを手放した痛い敗戦ではあるが、GW12連戦は始まったばかり。常にプラス思考の指揮官は、どんな時でも次に勝てるようにベストを尽くすだけである。