試合情報

一軍試合速報

TOP > 試合情報 > 一軍試合速報

FlashPlayerのバージョンが低いか、インストールされていません。

  • 最新のスコア
  • テーブルスコア
  • 試合経過
  • ベンチ入り選手
  • 選手コメント
  • 戦評
  • 熱狂メーター

ドリスやられた!悪夢のサヨナラ

虎の子のリードを小刻みなリレーで死守しようとした阪神だが、最後に守護神がミスから崩れ逆転サヨナラ負けを喫した。

今季5勝のオリックス先発・山岡に対する阪神は、5番に福留を戻して7番ファースト原口。9番ショートで25歳誕生日の木浪を7試合振りスタメンで起用する。山岡は抜群のスタートを見せ、序盤は木浪の中越え二塁打1本だけに猛虎打線を封じた。

阪神先発・岩田に対してオリックスは、5番に中川を上げて7番 武田・9番 鈴木昴など右打者主体のオーダーで臨む。岩田は立ち上がり1番福田を内野安打で出し、盗塁を決められて、いきなりピンチとなる。佐野・吉田正は打ち取り、ロメロを歩かせた二死1・3塁から5番 中川には外角変化球を打たれ先制の右前適時安打。初回から失点を食らう。2回裏も下位の若月・鈴木昴に連打を浴びるなど苦しい滑り出しとなった。

4回表 阪神は先頭・糸原が右中間二塁打でチャンスを作る。3番 糸井は粘ってフルカウントからセカンド左へ打球を飛ばす。これをセカンド福田が弾く間に走者・糸原が同点のホームを踏んだ。(記録は適時二塁打)その後、一死3塁の勝ち越し機は、福留・梅野が不発に終わっている。「打ったのはスライダー。何とか、先ずは同点に!と思っていた。絶対に追い越します!」と、同点打の糸井嘉男外野手が話している。

岩田は、4回5回と失策・四球でいずれも先頭打者の出塁を許すも後続を抑える。阪神は6回表 糸原の左前安打から二死2塁として、そこまで2打席凡退の4番 大山が漸く三遊間突破の左前適時安打を放ち、2対1と勝ち越した。

1点をリードした阪神は、6回裏から継投に入る。岩田 稔投手は、5回(97球)を投げて4安打5三振2四球1失点。「早い回でマウンドを降りてしまったが、何とか粘って最低限の投球は出来たと思う」と振り返っている。

6回裏 阪神2人目・守屋は一死後 中前安打の走者・中川への牽制が悪送球になるなど1・2塁のピンチを招く。代打・後藤のところで阪神は能見を投入する。能見は後藤を一ゴロに取るが、代打・伏見を歩かせ二死満塁。それでも9番 鈴木昴を投ゴロに打ち取って何とか凌いだ。

7回裏には4人目・島本を送った阪神だが、先頭・福田にセンター左へ二塁打を浴びる。佐野・犠打で一死3塁とされるが、3番 吉田正は強い打球を糸原が上手く捌いた二ゴロ。ロメロも内角勝負で空振り三振に仕留め脱出した。8回裏は藤川が、前夜決勝打を浴びた代打・西野には四球を与えたものの、3つのアウト全てを内野フライで奪う投球で無失点で終える。

オリックス・山岡は、8回(109球)まで投げて6安打6三振 無四球 2失点で交代。9回表をエップラーが抑えた。その裏 阪神はクローザーのドリスが登板するが、先頭の代打・小島に右前安打を打たれ西野のバントを慌てて一塁へ悪送球。その後、一死2・3塁から3番 吉田正の中前適時安打で追いつかれると、続くロメロに左犠飛を上げられて、3対2。あっという間の逆転サヨナラ負けとなった。前夜に続いてエップラーが勝ち投手だ。オリックスに連夜の逆転を許して阪神は3連敗。まさに悪夢の結末である。

「これも野球!と言うか、ゲームの一部だ。いつも通りに投げられたとは、思うけどね。まぁ、切り替えてやるしかない」。悔しい敗戦投手となったラファエル・ドリス投手は、帰り際にはサバサバとした表情で話した。

この日もブルペンの頑張りが光ったが、金村 暁投手コーチは、「ウチの投手の力量を考えたら慎重になり過ぎてるかな? 1点リードだからとか。6回なんかは、守屋1人で行って欲しい。島本なんかは気迫を前面に出してくれてるけど、ちょっと守屋はカツ入れようかな?」と、もっと強い攻めの姿勢を要求する。

「それよりも、ユウスケ(大山)のプレーが残念だな!と思ってる」。試合後、逆転された最後の回について訊かれた矢野燿大監督が、意外なポイントを挙げた。6回表 同点打を放った直後、走者・大山が福留の打球(記録は二ゴロ)で2塁に封殺されたプレーがあった。リプレー検証で判定が変わりアウトになったものだが、指揮官は大山が2塁へスライディングするのを怠った点を問題視する。

日頃、人一倍目をかけている選手だけに「チームの士気も上がらんし、ファンにも失礼。・・野球を観てる子供たちに対しても何のプラスにもならないような」プレーが我慢ならなかった。「ドリスだってミスにはなってるけど、あそこもギリギリのプレーやし・・(攻めて行ってのミスはイイ)けど、スライディングしないと言うのは論外。結果的にああいう風になるプレーと言うのは、言い訳にはならないんじゃないか」と厳しい口調を変えようとしなかった。

負けたから言う訳ではない。滅多に選手を悪く言わない指揮官が見せた厳しさは、ともすれば見逃してしまいかねないような部分だが、そこにこそ矢野阪神の真髄があると感じられた長い夜であった。