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ボーア祝砲!藤浪 復活の白星

閉塞感を打ち破る序盤の大量得点で開放された打線が長い間勝てなかった右腕を援護して、阪神が連敗脱出に成功した。
      
36イニング得点から遠ざかる阪神は、近本・上本の1・2番。不振のボーアを7番に下げ、糸井・サンズ・大山でクリーンアップを組んだ。東京ヤクルト先発・ルーキー吉田大喜に対して初回先頭・近本が左越え二塁打で出塁。上本が送って一死3塁とするが、糸井・ニゴロ。サンズも中飛に倒れて最初の得点機を逃す。

阪神は今季5度目の登板で初勝利を懸ける藤浪が先発。ヤクルトは5番エスコバーと8番 西田以外の野手は全て左打者を並べて来た。藤浪は初回いきなり先頭・坂口に死球を与えるが、宮本・左飛の後、青木・村上から連続三振を奪って無失点で立ち上がる。

2回表 阪神は大山・右中間二塁打の後、梅野のバントを処理した吉田が3塁へ送球してアウトにするが、リプレー検証によって判定が覆る。ボーア・四球で無死満塁となるも、木浪は見逃し三振。しかし、9番 藤浪・当たり損ねのゴロをサード村上が上手く捌けず、一塁送球も逸れて記録は適時内野安打。阪神に38イニング振りの得点が入った。続く近本はファースト強襲の2点適時二塁打を放ち追加点。近本光司外野手は、「打ったのはカーブ。初球から思い切って打ちに行く事が出来た」と話している。更に上本のファールフライをセカンド宮本が後ろ向きで捕球するのを見て、三塁走者・藤浪がタッチアップから生還。この回 阪神が一挙4点を奪った。

その裏ヤクルトは先頭エスコバーの内野安打。捕手・梅野の二塁悪送球と田代・犠打で一死2・3塁とする。8番 西田は空振り三振に倒れるが、梅野・捕逸で振り逃げとなって1点。尚も1・3塁から吉田のスクイズ(野選)で2点目が入る。藤浪は次の坂口に四球を与えて一死満塁と絶体絶命だったが、宮本・左飛。青木も右飛に打ち取り、何とか踏ん張った。

3回表 阪神は二死から梅野が左前安打で出塁した後、7番降格のボーアが甘くなったカットボールをセンター左へ7月28日(対東京ヤクルト・神宮)以来の一発となる8号2ランを運んで、再び4点差と突き放す。「チームに漸く点が入ったし、個人的にも追加点になる本塁打を久しぶりに打つ事が出来て良かったね」。ジャスティン・ボーア内野手は、久々のファイアーボール・パフォーマンスも決まってご機嫌の表情だ。ヤクルト・吉田大喜は、リズムを掴めないまま4回(71球)を終えて7安打5三振2四球6失点で降板している。

藤浪は3回4回と走者を背負いながらも凌いでいたが、5回裏一死から4番 村上に変化球を打たれ、逆方向のレフトへ運ばれる9号ソロアーチを許し6対3となる。ヤクルトは5回から中尾が2イニングを1安打無失点。7回表は3人目・大下が3者凡退に抑えて阪神の追加点を許さない。

6回裏は初の3者凡退とした藤浪だったが、7回裏先頭・坂口に右中間へ4号ソロ本塁打を浴びて2点差に迫られる。一死後、青木に左二塁打を打たれたところでリリーフ左腕・岩崎と交代。岩崎は4番 村上を左飛、エスコバーもニゴロに打ち取り、ピンチを脱した。藤浪は6回1/3(90球)6安打6三振3四死球4失点。「何とか粘ってゲームを崩さなかったのは良かったけど、7回は自分が出した走者だったし、しっかり投げ切らなければいけない展開だった」。藤浪晋太郎投手は、反省も交えて振り返っている。

8回表 阪神は一死後7番ボーアが、カウント1-2からのフォークボールを上手く拾って右中間スタンドへこの試合2本目の9号ソロ本塁打を放つ。追い上げられていた阪神にとっては貴重な一発。7対4と引き離した。「初球に良いフォークを見ていたから、反応して打つ事が出来たよ。良い追加点になったね」とジャスティン・ボーア内野手は話した。

9回表 ヤクルト4人目・清水から先頭・近本がこの日4本目のヒットで出塁。植田が送って一死2塁とした阪神だが、牽制球のタッチプレーを巡ってヤクルトからリクエストが入り、検証の結果アウトに判定が変更され、結局この回無得点に終わる。

阪神は8回裏をガンケルが3人で抑えて、最後は守護神スアレスに託す。二死から宮本に四球を与え、青木にも散々粘られるも最後は遊ゴロに打ち取り、試合終了。阪神が7対4で東京ヤクルトを破って、連敗を3で止めた。序盤お互いにミスが目立つ展開だったが、その後は相手の反撃をソロ本塁打2本に留めた阪神バッテリーの冷静な試合運びが功を奏したと言えそうだ。

「2年間位勝ててなかったので、凄い長かったな!という気持ちと、今季もなかなか勝てないピッチングが続いてたので、やっと勝てたか!という気持ちが一番強いです」。ヒーローインタビューは、2018年9月29日中日戦以来の実に692日振りの勝利をあげた藤浪晋太郎投手だ。「苦しい事ばっかりだったように思うし、辛い事も多かったけど、コツコツやるしかないと思って、毎日毎日練習して来た」。

チーム38イニング振りの得点となった適時安打については、「打った瞬間。あっヤバイ!ホームゲッツーだと思ったけど」ラッキーな結果になって、自分自身だけでなくチームも「良い流れになってくるんじゃないか?」と話した。長い苦難を乗り越えた右腕と東京ドームで地獄を味わい尽くした打線。苦しみ抜いた日々は、決して無駄にはならないだろう。